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日本のイベルメクチン狂騒曲に見る危険性

政治が議論すべきは「公衆衛生の人材不足」という構造的問題だ

船戸真史 家庭医療専門医・公衆衛生学修士

 また、3月初めには世界四大医学雑誌の一角をなす米国医学界雑誌(JAMA)にイベルメクチンの効果に対する否定的な論文も投稿され、現状は益々不確かになっている。この不確実性については、国立国際医療研究センターの忽那賢志医師も過去に指摘している。

欧米は慎重な姿勢を崩していない

 世界の主だった組織の現状判断を示したのが表2である。

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筆者

船戸真史

船戸真史(ふなと・まさふみ) 家庭医療専門医・公衆衛生学修士

2012年長崎大学卒業後、沖縄県立中部病院及び宮古病院に勤務。2016年沖縄県立北部病院附属伊平屋診療所に赴任し、島内唯一の医師(島医者)として 診療と公衆衛生業務に従事。2018年国立国際医療研究センター国際医療協力局を経て留学、2021年 3月ハーバード大学公衆衛生大学院修士課程(国際保健専攻)修了。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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