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展望のないまま突っ走って、その先に何があるのか

辺野古新基地建設を急ぐ国が、沖縄県の条件を無視してサンゴ移植を強行

桜井国俊 沖縄大学名誉教授、沖縄環境ネットワーク世話人

辺野古サンゴ訴訟、沖縄県敗訴

 辺野古サンゴ訴訟とは、名護市辺野古への米軍基地建設に向けた大浦湾のサンゴ類移植を巡り、沖縄防衛局の特別採捕(移植)を許可するよう、農林水産相が県に是正指示したのは違法だとして、県が指示取り消しを求めた訴訟である。

埋め立て工事が進むキャンプ・シュワブ南側の海域=2021年7月15日、沖縄県名護市辺野古、朝日新聞社機から拡大埋め立て工事が進むキャンプ・シュワブ南側の海域=2021年7月15日、沖縄県名護市辺野古、朝日新聞社機から

 最高裁第3小法廷は7月6日、県側の上告を棄却。「農相の指示は適法」とした福岡高裁那覇支部判決が是認され、県の敗訴が確定した。判決に接した沖縄県民の偽らざる気持ちは、最高裁はまたしても県の訴えに背を向けたというものであった。辺野古新基地建設を巡っては数多くの裁判が行われてきたが、いずれの裁判でも司法は沖縄の声を聞く耳を持たなかった。

 国と地方自治体は対等であるというのが憲法第8章の地方自治の本旨であり、地方自治法は国の地方自治体への関わりについて「自主性や自律性に配慮しつつ必要最小限のものとする」と規定しているのに、国の沖縄に対する姿勢は正反対であり、司法はそれを追認してきた。

 ただ、5人の裁判官の

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筆者

桜井国俊

桜井国俊(さくらい・くにとし) 沖縄大学名誉教授、沖縄環境ネットワーク世話人

1943年生まれ。東京大学卒。工学博士。WHO、JICAなどでながらく途上国の環境問題に取り組む。20年以上にわたって、青年海外協力隊の環境隊員の育成にかかわる。2000年から沖縄暮らし。沖縄大学元学長。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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