「戦争をしている暇などない」と訴えた中村哲医師が描いた平和とは
2021年10月05日
まず、CIAが大量のドルを持っていって、アフガニスタン軍閥を抱き込み、彼らと米地上部隊が協力して送ってくる情報で、タリバン部隊の正確な位置をつかむと、GPSやレーザー光線で誘導されたスマート爆弾が、はるか上空を飛ぶジェット機から飛んできて、ピンポイント爆撃する。1カ月半で1万発の爆弾を落とした後、アフガニスタン軍閥同盟がカブールを攻撃すると、タリバンはほうほうの体でカブールから逃げ出し、地方やパキスタンに身を隠しました。
アフガニスタンでは、タリバンも、軍閥も、アヘン、ヘロインの原料であるケシを違法に栽培して、主な軍資金としているのを風刺した漫画です。インタビューに来たフランスTVのアナウンサーに「この漫画は、アフガン内戦も、タリバンのケシ栽培も、糾弾していない。人類の長い歴史の中での一つの悲劇だと悲しんでいるだけだ。だからユニークでいいんだよ」と言われ、フランス人の漫画リテラシー(漫画理解度)の高さにビックリしました。
この漫画は下半分、ケシ畑の中のタリバンの絵だけでも漫画として成立していますが、あえて背景にヒマラヤ山脈と雲を描き加えることにより、悠久の時間が流れ出し、アフガニスタンの争いばかりの長い悲しい歴史を思い起こさせるのでしょう。
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください