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DX時代のあるべき環境保全の姿とは?

市民が収集したデータをどう生かしたらいいのか

香坂 玲 東京大学大学院教授(農学生命科学研究科)、日本学術会議連携会員(環境学)

市民参加による生物データ収集の意味

 隣国の韓国においても、「セミ探検隊(Cicada Explorer)」として、セミの地理的な分布の違い、羽化の様子などを調べてもらう活動が大学機関と連携する形でソウル市内で実践されている。

韓国でセミの生態を調べる「セミ探検隊」=ソウル市内、Yikweon Jang教授提供拡大韓国でセミの生態を調べる「セミ探検隊」=ソウル市内、Yikweon Jang教授提供

 ただし、セミについては、単に気候変動、地球温暖化だけではなく、実際にはヒートアイランドなど複雑な要因が絡む。詳細は沼田英治「クマゼミから」にある森山実の研究成果などが参考になる。

 このように、これまで専門家や行政だけが関わっていたデータの収集に、市民が手軽に楽しみながら参加し、より広範な情報が集まるプロセスが可能となるという意味でも、DXは大きな可能性を秘めているといえよう。

 以前は、

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筆者

香坂 玲

香坂 玲(こうさか・りょう) 東京大学大学院教授(農学生命科学研究科)、日本学術会議連携会員(環境学)

東京大学農学部卒業。ドイツ・フライブルグ大学の環境森林学部で博士号取得。国連 環境計画生物多様性条約事務局(農業・森林担当) に勤務。帰国後、2010年の生物多様性条約COP10に携わり、金沢大、東北大、名古屋大教授などを経て現職。 著書に「地域再生」「生物多様性と私たち」「有機農業で変わる食と暮らし」(岩波書店) 編著書に 農林漁業の産地ブランド戦略―地理的表示を活用した地域再生 など

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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