2021年12月17日から基準値が緩和 EUと同じに
2021年12月24日
ハチミツから除草剤のグリホサートが検出された問題は、週刊新潮が10月14日号で「サクラ印ハチミツから基準値超え」と報じて、世間の注目を集めた。サクラ印ハチミツを製造販売する「加藤美蜂園本舗」(東京)が自社検査でハチミツから基準値の0.01ppmを超えるグリホサートを検出しながら、対策措置を講じなかったというものだ。検出されたグリホサートの量は0.02と0.03ppmで、原料のハチミツはアルゼンチン産とカナダ産だった。
さらに週刊新潮が一般社団法人農民連食品分析センターに検査を依頼した独自調査でも、市販のハチミツ5品目のうち3品目から基準超えが見つかった。検出濃度は0.02ppm(2品目)と0.05ppm(1品目)だったという。
日本の食品衛生法は基準値を超えた食品の流通を禁じている。この報道をきっかけに、加藤美蜂園本舗によるハチミツ製品の自主回収が始まり、いまも続く。回収はあくまで企業による自主的なもので、厚生労働省自らが検査して「基準値違反だから回収してください」と認定したものではない。
戸惑うのは、自主回収が続くなか、今月17日に厚生労働省の告示が出て、グリホサートのハチミツの基準値が0.05ppmに変わったことだ。
たとえば、いま店に並ぶハチミツ製品を検査した結果、仮に0.03ppmのグリホサートが検出されたら、その製品はどうなるのか。
厚労省監視安全課に聞くと、「告示日(2021年12月17日)以降は、新たな基準値が適用される。ハチミツからグリホサートが検出されても、新基準の0.05ppmを超えていなければ、違反にはならない」ということで、0.05ppm以下ならそのまま流通できると話す。
では、回収中のハチミツはどうなるのか
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