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コロナ禍で危機に直面するピアサポート 失われる「患者同士の支え合い」の復活を

DX化で挑む、新しい当事者参画医療社会モデルの構築

北原秀治 東京女子医科大学特任准教授(先端工学外科学)

ピアサポートをDX化するための課題

 現在、各地にあるピアサポート団体の多くは患者や障害をもつ本人らによってボランティアで運営されている。各団体は規模も小さく、助成金や会費が主な収入源である。病気や障がいをもつ本人が運営することで、同じような立場の人間を支え合っているが、継続には困難が伴う。高齢化による後継者問題も起きている。

 今回のコロナ禍で、患者団体はさらに苦しい立場へ陥った。人とのつながりで得られるはずの安心感や連帯感、そして病気や障がいとともに生きるための知の連鎖を、ウイルスが断ち切ったのだ。しかし、新たなデジタル空間が彼らの活動を支えた

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筆者

北原秀治

北原秀治(きたはら・しゅうじ) 東京女子医科大学特任准教授(先端工学外科学)

東京女子医科大学大学院医学研究科修了。博士(医学)。ハーバード大学博士研究員を経て現職。専門は基礎医学(人体解剖学、腫瘍病理学)、医療経済学、医療・介護のデジタル化。日本政策学校、ハーバード松下村塾で政治を学び、「政治と科学こそ融合すべき」を信念に活動中。早稲田大学大学院経済学研究科在学中。日本科学振興協会(JAAS)代表理事。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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