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司法が、環境だけでなく社会の共通基盤である日本語の質の劣化を招いている

救済を求めて司法に訴えることもできない日本は「環境後進国」である

桜井国俊 沖縄大学名誉教授、沖縄環境ネットワーク世話人

前例に辺野古アセス判決

 司法が用いる日本語解釈への違和感については既視感がある。それは辺野古新基地建設に先だって沖縄防衛局が実施した環境アセスメントが市民の意見陳述権を奪ったとして沖縄の市民が訴えた、いわゆる辺野古環境アセスメント訴訟の判決である。

 日本の環境アセスメント制度では「方法書」「準備書」「評価書」の3種類の図書が作成される。「方法書」とはアセスの設計図であり、調査、予測、評価の方法が書いてある。

米軍普天間飛行場の上空を飛ぶオスプレイ=2016年12月、沖縄県宜野湾市拡大米軍普天間飛行場の上空を飛ぶオスプレイ=2016年12月、沖縄県宜野湾市
 「準備書」はこの設計図に基づいて行われた調査、予測、評価の結果を取りまとめた下書きである。そして環境影響評価法の第8条第1項は、「方法書について環境の保全の見地から意見を有する者は、(中略)事業者に対し、意見書の提出により、これを述べることができる」とし、同法第18条第1項は「準備書について環境の保全の見地から意見を有する者は、(中略)事業者に対し、これを述べることができる」としている。

 つまり、

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筆者

桜井国俊

桜井国俊(さくらい・くにとし) 沖縄大学名誉教授、沖縄環境ネットワーク世話人

1943年生まれ。東京大学卒。工学博士。WHO、JICAなどでながらく途上国の環境問題に取り組む。20年以上にわたって、青年海外協力隊の環境隊員の育成にかかわる。2000年から沖縄暮らし。沖縄大学元学長。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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