「命を奪うなら」という論調への違和感
2022年05月07日
鳥獣害対策の捕獲や外来種の駆除活動で、捕まえた生き物の「その後」が話題になることが増えてきた。メディアにじわじわ広がっているのが「命を奪うなら有効活用を」という論調だ。こうした有効活用には説得力もあるが、落とし穴もある。3つの視点からこうした報道の問題点を考えたい。筆者の懸念を明確にするため、やや刺激的な表現があることは、お許し願いたい。
それでも、こうした有効活用が過度に美化されたり、「あるべき姿」として報道されたりすることに対して、筆者は、①本来の目的、②実現可能性、③活動する人への悪影響、の3つの視点から、違和感と危惧を覚えている。以下、順を追って考えを述べる。
最初は、本来の目的は何であるのか、という点だ。
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