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まちの未来は、市民である我々で決める

「シャブ漬け」で脚光を浴びた牛丼チェーンの進出で思うこと

宮﨑紗矢香 人間活動家

拡大=shutterstock.com
 顧客がその事業に対して一生涯に使った金額を指す、「LTV(ライフ・タイム・バリュー)」を用いると、たとえば、現在20歳のAさんが、80歳まで生きるとして、週3の頻度、平均単価500円でコンビニを利用すると、LTVは576万円になる。

 同じAさんが、多く見積もっても年5回の頻度、単価2000円でベーカリーレストランを利用した場合の60万円と比べれば、圧倒的な差だ。

 「取引期間が長く、頻度が多いほど高くなるLTVは、事業における基本の数字であり、LTVが大きいほど企業のサービスや製品は継続的に顧客に選択され、利益も高まる」という鉄則は、皮肉なまでにその通りだ。

 「限界売上」という知識を使えば、改札口横の吉野家の売り上げの最大値もわかる。

 顧客数、単価、リピートの全てを最大限に見積もって計算する。7:00から23:00までの営業時間で、席数24、一人当たりの平均滞在時間を30分、顧客単価600円とした場合、吉野家の限界売上は、600(円)×24(席)×16(時間)×2(30分は1時間の半分のため)=46万800円となる。

 安く、早く、大量に。資本主義の原理ここにあり、か。

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 郊外のニュータウンで育ったので、幼いときからチェーン店には見慣れていた。サーティワンやミスタードーナツには夏も冬もよく行ったし、部活帰りに、マックでチキンフィレオを買って帰るのがお決まりになっていた。

 転機は3年前。

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筆者

宮﨑紗矢香

宮﨑紗矢香(みやざき・さやか) 人間活動家

1997年生まれ。立教大学社会学部卒。Fridays For Future Tokyo元オーガナイザー。2020年4月、株式会社大川印刷入社。社会課題を考える多 数のイベントやソーシャルメディアを通じての外部発信を担当し、2021年7月退職。国立環境研究所 社会対話・協働推進室コミュニケーター。共著に『グレタさんの訴えと水害列島日本』(学習の友社、2020年)、『子ども白書2020』(かもがわ出版、2020年)。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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