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小惑星のアミノ酸は生命誕生のもとになったのか?

はやぶさ2が持ち帰ったリュウグウの砂中にアミノ酸を発見

小林憲正 横浜国立大学名誉教授(宇宙生物学)

 2022年6月10日、岡山大学やJAXAなどの研究チームがはやぶさ2が持ち帰った小惑星リュウグウの試料の分析結果を日本学士院紀要に発表した。また、リュウグウに水が存在することも2つのグループが発表した。これらの発表は、テレビや新聞を大きく賑わせた。なぜ、アミノ酸が小惑星にあることがそんなに重要な発見なのだろうか。それは、このことが地球上の生命の起源の問題に深く関わるからである。私ははやぶさ2の研究チームに属していないので、外野席から今回の発表の意義や問題点をコメントする。

残された究極の謎、生命の起源に迫る

はやぶさ2と小惑星リュウグウのイメージ図=JAXA提供拡大はやぶさ2と小惑星リュウグウのイメージ図=JAXA提供
 生命がどのようにして誕生したかは、宇宙の起源や知性の起源などと並んで、私たちに残された究極の謎である。20世紀前半までは、生命の起源を探る実験などはできそうもない、と考えられていたが、1950年代の分子生物学の誕生と、宇宙時代の幕開けが生命の起源を一気に活性化した。
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筆者

小林憲正

小林憲正(こばやし・けんせい) 横浜国立大学名誉教授(宇宙生物学)

1954年愛知県生まれ。専門は宇宙生物学(アストロバイオロジー)。著書に「地球外生命 アストロバイオロジーで探る生命の起源と未来」(中公新書)「アストロバイオロジー 宇宙が語る“生命の起源”」(岩波科学ライブラリー)

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです