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一律の「さん呼び」について考える 小学校で広がる「あだ名」禁止

大人が決めることで失う、相手の反応で行動を変える機会の重要性

三田地真実 行動評論家/言語聴覚士

「発話行動の機能」 言われた相手が決めるとは?

 「発話行動の機能」は「言われた相手が決める」? と疑問に思われた方は、図1をご覧いただきたい。これは例えば、「あだ名で呼ぶ」という行動が、人によって効果が違うということをごくごく簡単に心理学の一分野である行動分析学のABCフレームを使って図示したものである。

拡大図1

 Aさんに対して、「あだ名で呼んだ」ところAさんはニコニコと反応してくれた。これによって、あだ名で呼ばれることはAさんには不快ではないことがわかる。ゆえに、その後Aさんをあだ名で呼ぶことは維持してもよいということになる。一方、Bさんに対して、「あだ名で呼んだ」ところ、Bさんは明らかに不快な表情になった。これは、そのあだ名で呼ばれることはBさんにとっては、心地よくないという意思表出であり、これを察知したならば、その後「あ、Bさんはこういう呼ばれ方は嫌なんだな」と「あだ名で呼ぶ」ことをやめて別の呼び方(例えば、~~~さんで呼ぶなど)に変える必要がある。

拡大=shutterstock.com
 この「あだ名で呼ぶ行動」が「いじめ行為」へと変容していくのは
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筆者

三田地真実

三田地真実(みたち・まみ) 行動評論家/言語聴覚士

教員、言語聴覚士として勤務後、渡米。米国オレゴン大学教育学部博士課程修了(Ph.D.)。専門は応用行動分析学・ファシリテーション論。2016年からオンライン会議システムを使ったワークショップや授業を精力的に行っている。2011年星槎大学共生科学部教授、2013年より同大学大学院教授。著書に「保護者と先生のための応用行動分析入門ハンドブック」など。教育雑誌連載と連動した「教職いろはがるた」(https://youtu.be/_txncbvL8XE)の動画配信中!

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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