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今年のノーベル化学賞の新たな推しは「クオラムセンシング」

新型コロナワクチンや次世代シーケンサーの開発者も有力

高橋真理子 ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター

10回目となった論座の受賞者予想

 ここがノーベル賞の大胆な予想記事を最初に掲載したのは2013年だった。つまり、今年は10回目という記念すべき年である(ここで引っかかってしまった方、小学校の算数を思い出しましょう。2013年が1回目なので、何回目かを知るには2012を引きます)。

 10年ひと昔とはよく言ったもので、あの頃と今ではノーベル賞やノーベル賞予測記事に対する世間の受け止め方も随分変わったように思う。何しろ、2013年に私が書いた記事のタイトルは「『禁断のノーベル賞受賞者予想』に踏み込む」だったのだ。当時、大手メディアは予想記事をほとんど載せておらず、予想は内々にするものであって公表するものではない(外れたら格好悪いし・・)という雰囲気だった。そこに一石を投じたのが論座だった。

アルフレッド・ノーベルの胸像=ノーベル財団の公式サイトから © Nobel Media AB. Photo: A. Mahmoud 拡大アルフレッド・ノーベルの胸像=ノーベル財団の公式サイトから © Nobel Media AB. Photo: A. Mahmoud

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筆者

高橋真理子

高橋真理子(たかはし・まりこ) ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネーター

1979年朝日新聞入社、「科学朝日」編集部員や論説委員(科学技術、医療担当)、科学部次長、科学エディター(部長)、編集委員を経て科学コーディネーターに。2021年9月に退社。著書に『重力波 発見!』『最新 子宮頸がん予防――ワクチンと検診の正しい受け方』、共著書に『村山さん、宇宙はどこまでわかったんですか?』『独創技術たちの苦闘』『生かされなかった教訓-巨大地震が原発を襲った』など、訳書に『ノーベル賞を獲った男』(共訳)、『量子力学の基本原理 なぜ常識と相容れないのか』。

 

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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