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論座に寄稿した12年間を振り返る

異なる意見を知り互いに理解を深める試み

須藤靖 東京大学教授(宇宙物理学)

 2023年4月をもって論座が記事の更新を停止し、7月に終了するとのこと。月刊誌『論座』の後継としてWEBRONZA(ウェブロンザ)が始まった2010年からの執筆メンバーの一人として、科学と社会の関わりについて考え意見を発表する機会を与えて頂いたことに感謝させていただきたい。今回を含めて私は今まで計120本の論考を発表している。その内容を大まかに分類すれば、天文学(26本)、科学と社会(13本)、日本学術会議(12本)、報道姿勢とその責任(12本)、大学入学試験(11本)、教育(11本)、大学(11本)、研究倫理(7本)、東日本大震災(6本)、秋入学(5本)、となる。それらは、その時点での天文学における新発見やノーベル賞などの話題に対する解説から、日本の大学の入試制度や教育のあり方に関する考察のような長期的な視野に立ったものまで、多岐にわたっているが、特に個人的な思い入れが強い主張を再度まとめることで、自分の12年余りにわたる論座寄稿の締めくくりとさせていただきたい。

WEBRONZAのトップページ =朝日新聞からWEBRONZAのトップページ =朝日新聞から

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