文豪 の検索結果

死刑制度を残しつつ執行しないのが理想だ

●死刑制度について論じる前に情報の共有を　２０１１年は死刑執行がゼロとなるようである。国民の合意形成が不十分ななかでの執行停止は正しい判断で … ［続きを読む］

三島由紀夫の「純粋行為」を繊細に描いた若松孝二の稀有の境地

　恐ろしく腰の据わった映画である。あらゆる光景をしっかりと見定めて、小手先の演出や編集技法を介入させない。きわめて正統的な映画の文法に則って … ［続きを読む］

［4］第１章 盛り場・風俗篇（４）

カフェー賛否論

　当局の取り締まりにもかかわらず、カフェー・ブームはやみそうになかった。　世論に大きな影響力をもっていた新聞が賛否両論をのせた。朝日新聞は「 … ［続きを読む］

ウエルベックの傑作小説『地図と領土』を読む（上）――エンタメと「純文学」の奇跡的な融合、透徹したペシミズムと文明批評　

　『素粒子』（１９９８）で優生思想による遺伝子組み換えを、『プラットフォーム』（２００１）でセックス観光を扱ったフランス現代文学の … ［続きを読む］

フランソワ・トリュフォー特集が到来！（１）――『大人は判ってくれない』の＜軽やかな哀しさ＞

　フランソワ・トリュフォー監督の「没後３０年」を記念して、東京・有楽町で彼の全２３作品が上映される（１０月１１日～）。映画ファンなら絶対に見 … ［続きを読む］

フランソワ・トリュフォー特集が到来！（７）――『夜霧の恋人たち』の＜絶対的な愛＞についての補遺、手紙の音声化など

　今回は引き続き、『夜霧の恋人たち』の＜絶対愛＞のテーマについて述べよう。また、本作におけるその他の注目すべきトピックにも触れたい。　映画の … ［続きを読む］

［7］「パパ」ヘミングウェーが息づく土地

　ハバナから車で東の海岸を目指すと、ほんの20分足らずでサンフランシスコ・デ・パウラだ。白亜の平屋建ての邸宅が立つ。米国のノーベル賞作家アー … ［続きを読む］

［書評］『小説家の四季』

佐藤正午著

エッセイでもなく雑文でもない「随筆」　　　エッセイでもなく雑文でもない、正真正銘の「随筆」である。 　2007年秋、「冷蔵庫理論」から始まっ … ［続きを読む］

佐村河内事件、および『ＦＡＫＥ』について（下）

真偽の彼方に？

森達也の立ち位置　『FAKE』の森達也は、『Ａ』『Ａ２』で オウム真理教（当時）を取材・撮影した時と同じく、騒動後の佐村河内守に、独自のアン … ［続きを読む］

［書評］『漱石とホームズのロンドン』

多胡吉郎著

大都市の孤独が鍛え上げた洞察力　　　一気に読んでしまう面白さだ。 　書名からは一見、底の知れた取り合わせに思える。　気の早い漱石好きなら、『 … ［続きを読む］

［書評］『言葉はこうして生き残った』

河野通和著

大文字で書かれる「編集者」の鋭い筆さばき　　　本を題材に、類いまれな傑作が生まれた。著者の河野通和氏は、季刊雑誌『考える人』の編集長。この本 … ［続きを読む］

続・必見！　傑作『パーソナル・ショッパー』

霊媒としてのＩＴ情報ツールなど

スマホのメッセージと、虚実ないまぜの情報環境　『パーソナル・ショッパー』(『PS』)では、ファッション映画と心霊映画という二つのジャンルの接 … ［続きを読む］

映画『女の一生』、ステファヌ・ブリゼ監督に聞く

「この作品は、ある幻想と、幻想の終わりを描いています」

　光溢れるノルマンディー。公爵家の娘ジャンヌの眼前には、輝く人生が広がるように見える。だが、「一生、愛する」と誓った夫は不貞に走り、愛する息 … ［続きを読む］

『半神』桜井玲香(乃木坂46)×藤間爽子W主演

萩尾望都、野田秀樹共作の名作舞台を中屋敷法仁が新たに演出

　劇団夢の遊眠社時代の野田秀樹が、数々の名作を世に送り出してきた漫画家・萩尾望都の短編作品を原作として、原作者と共同で舞台脚本化した『半神』 … ［続きを読む］

英公文書が伝える社会の変容(2)

チューリングも苦しんだ法律が変わった――英で同性愛行為の非犯罪化に50年

　英国で成人男性による同性愛行為が犯罪ではなくなったのは1967年。19世紀の文豪オスカー・ワイルドは刑法改正法第十一条に規定されていた男同 … ［続きを読む］

『アンナ・カレーニナ』出演者インタビュー／下

劇団スタジオライフ、石飛幸治×笠原浩夫×岩﨑大×久保優二

『アンナ・カレーニナ』出演者インタビュー／上男性のお客さまに女性の人生や思いが一番伝わる役――では改めて久保さん。キティの魅力は？笠原：多分 … ［続きを読む］

100年かけて築きあげたバー「サンボア」の美学

　大正デモクラシーの時代に産声を上げ、大阪、京都、東京で14店舗を構える老舗バー「サンボア」が創業100年を迎えた。港町・神戸が発祥で、氷を … ［続きを読む］

『文豪ストレイドッグス　黒の時代』詳細が決定

メインビジュアルも同時解禁！！

　架空の都市[ヨコハマ]で繰り広げる異能力アクションバトル漫画『文豪ストレイドックス』の舞台化第二弾、舞台『文豪ストレイドッグス　黒の時代』 … ［続きを読む］

[書評]『編集者　漱石』

長谷川郁夫著

全体像が初めて顕わに　この本は、この著者にして初めて書けたもの、という感がある。小沢書店を30年近く経営し、転じて『美酒と革嚢――第一書房・ … ［続きを読む］

『寝ても覚めても』のサイコスリラーへの接近

　『寝ても覚めても』を撮るにあたって、濱口竜介監督が直面した最大の難関のひとつは、すでに触れたごとく、朝子(唐田えりか)の言動にまつわる理不 … ［続きを読む］

【公演評】月組『Anna Karenina』

美弥るりかのむせかえるような美貌と色香で、背徳の恋を情感たっぷりに描く

　月組公演、Musical『Anna Karenina（アンナ・カレーニナ）』が、宝塚バウホールで上演されました。ロシアの文豪トルストイの名 … ［続きを読む］

日本を責めなかった3.1独立宣言

ちょうど100年前、1919年の東京、ソウル、上海で起こったこと

＊この記事は筆者が日本語と韓国語の2カ国語で執筆しました。韓国語版（한국어판）でもご覧ください。東京の朝鮮留学生たちの独立宣言　1919年2 … ［続きを読む］

【ヅカナビ】宙組・博多座公演

オリジナルの名作にショーの祝祭、2月も博多座は熱かった

　宙組・博多座公演『黒い瞳』『VIVA！ FESTA！ in HAKATA』は、作品の力とキャスト力を兼ね備えた舞台だった。奇をてらわず正攻 … ［続きを読む］

伊礼彼方のミュージカル・カバーアルバム

『Elegante』、藤井隆主宰の音楽レーベルからリリース！

　間もなく初日を迎える『レ・ミゼラブル』にジャベール役として出演する伊礼彼方が、4月17日に藤井隆主宰の音楽レーベルSLENDERIE RE … ［続きを読む］

ノートルダムが体現する遺産の奥深さと再建の今後

　今回、ニュースを見聞きしてあらためて気付かされたのは、ノートルダム大聖堂が単なる宗教上のシンボルだけではなかったという厳然たる事実である。 … ［続きを読む］

愉快で自由な「へそまがり」美術

府中のおかしな江戸絵画、入場者は新記録

　東京の府中市美術館で、江戸時代を中心に、一風変わった絵画を集めた展覧会「へそまがり日本美術」が、5月12日まで開かれている。　作品と向き合 … ［続きを読む］

鳥越裕貴＆君沢ユウキ＆植田圭輔インタビュー／上

舞台『文豪ストレイドッグス三社鼎立』、想像力を掻き立ててくれる作品

　舞台『文豪ストレイドッグス　三社鼎立』が8日から、岩手公演を皮切りに福岡、愛知、大阪、そして7月3日から東京で上演されます。『文豪ストレイ … ［続きを読む］

鳥越裕貴＆君沢ユウキ＆植田圭輔インタビュー／下

舞台『文豪ストレイドッグス三社鼎立』、僕たちは演劇の面白さを伝えないとダメ

鳥越裕貴＆君沢ユウキ＆植田圭輔インタビュー／上この作品が創りたいものは人間力――いろんな舞台を観られるとは、演劇が好きなんですね。鳥越：そう … ［続きを読む］

日露戦争を伝えた特派員、揺れた文学者たち

【9】ナショナリズム　日本とは何か／日比谷焼き打ち事件と「国民」③

　「新聞の売れゆきがぐんとふえた」（朝日新聞社史　明治編、1995年）という日露戦争の報道は、人々に連帯感をもたらした。それは、できたての近 … ［続きを読む］

人間の弱さに共感した「銀座のユダヤ人」藤田田氏

若き日の孫正義さんや柳井正さんが読んだ『ユダヤの商法』が読み継がれてきたワケ

豪放磊落なイメージとズレがある「実像」　ユニクロの柳井正さんが、『成功はゴミ箱の中に』（レイ・クロック著／プレジデント社）に収められたソフト … ［続きを読む］