森達也 の検索結果

６０年代の憲法論、上山春平『憲法第九条―大東亜戦争の遺産』の瑞々しさ！

　２０１３年１２月に刊行された『憲法第九条―大東亜戦争の遺産――元特攻隊員が託した戦後日本への願い』（上山春平著、たけもとのぶひろ編集、明月 … ［続きを読む］

「鬼畜の所業」でさえあるドキュメンタリーが「表現行為」であるためには？

　栗田路子の告発「取材された難病少年も静かな怒り、日本の海外ロケの無茶」を読んだとき、まずは相当に頭が血に上った。いや頭に血が上った。こうし … ［続きを読む］

図書館と書店・出版業界は、イベントを通じて共闘できる

　７月３日、第２１回東京国際ブックフェアの中で行われたイベントの一つ、「図書館・出版シンポジウム　図書館・出版、変わりゆくコミュニティのなか … ［続きを読む］

［書評］『すべての戦争は自衛意識から始まる』

森達也著

ベタなタイトルにこそ、この人の味がある　　　体験したことはもちろんないのだが、最近は、戦争というものが、以前より格段と身近に感じられるように … ［続きを読む］

安保法制論に欠ける「自衛」の危うさへの視点

核の国際管理構想に見える集団的自衛体制の理想のかたち

　二度の原爆記念式典と終戦記念日を迎える8月には毎年、戦争関係の放送番組や特集記事が集中する。そんな「8月ジャーナリズム」は、今年はまた格別 … ［続きを読む］

［書評］『私たちはどこから来て、どこへ～』

森達也著

拡大する宇宙と不確実性の世界に「いきる」感覚　　　作家の森達也が、第一線の先端科学者10人と自分自身とに訊いた、全11章からなるインタビュー … ［続きを読む］

闘うべき最初の相手は権力ではなく

個よりも組織を優先する無自覚性だ

　今年1月、ジャーナリズム編集部の竪場勝司から、「弊誌2016年4月号（4月8日発売）で、『権力監視とメディア』（仮）と題した特集を計画して … ［続きを読む］

佐村河内事件、および『ＦＡＫＥ』について（上）

われらの欲望が生んだ偽ベートーヴェン

スキャンダル・エンターテインメントとしての事件　森達也は、オウム真理教（当時）の内部を、オウム=絶対悪という枠をとっぱらった独自のアングルで … ［続きを読む］

すべては佐村河内守と森達也の「ＦＡＫＥ」なのか

最後まで疑いを捨てられないドキュメンタリーの醍醐味

　映像が、大きく揺れている。カメラが揺れているからだ。それは、森達也の心の揺れにも見える。佐村河内守の自宅に入る、その最初の瞬間。　佐村河内 … ［続きを読む］

佐村河内事件、および『ＦＡＫＥ』について（下）

真偽の彼方に？

森達也の立ち位置　『FAKE』の森達也は、『Ａ』『Ａ２』で オウム真理教（当時）を取材・撮影した時と同じく、騒動後の佐村河内守に、独自のアン … ［続きを読む］

一発レッド社会の犠牲者を描いた『ＦＡＫＥ』

森達也のトリックスター的振る舞いは、公共性の再構築を提起する

“真実B”は提示されたのか？　2014年、佐村河内守のゴーストライター騒動が大きく報じられたとき、私も含めた多くのひ … ［続きを読む］

『ＦＡＫＥ』でわかった佐村河内守さんの「人徳」

「衝撃のラスト１２分間」を見るまではヒヤヒヤしたけれど……

　話題のノンフィクション映画『FAKE』がやっと私の住んでいる福岡でも封切られたので見に行った。あの、佐村河内守さんに密着した映画。初日に。 … ［続きを読む］

［書評］『武器輸出と日本企業』

望月衣塑子著

この言い換え、軽過ぎます。　　本書は、日本にはかつて「武器輸出三原則」というものがあった、というところから語り起こされている。この決まり事は … ［続きを読む］

［書評］『日本精神史』

阿満利麿著

「長いものには巻かれろ」主義がはびこるのはなぜ？　　　このところ巷を騒がせている森友学園問題や豊洲市場移転をめぐる東京都政のニュースを見るに … ［続きを読む］

真実と偽りが二極化する危うさ

オウム事件から激変した日本社会

　テレビ・ディレクター時代、オウム真理教の信者たちを被写体にしたドキュメンタリーの撮影を始めてすぐに、所属していた番組制作会社である共同テレ … ［続きを読む］

［96］ダム放流と被害の相関で歩き回った

7月24日(火)　午前中「報道特集」の定例会議。今回の西日本豪雨で、愛媛県の水害とダム放流の関係についての取材をすることになる。朝一番で入れ … ［続きを読む］

非業と絶望の先、希望の在りかは

時代や社会、人々を描くヒントをくれた10冊

　映画を作りたいと思ったのは高校生の頃だった。1970年代の後半、昨日まで自主製作映画を作っていた若者がいきなり商業映画の監督を任されるよう … ［続きを読む］

［103］樹木希林さんと浜尾朱美さんが逝った

9月11日(火)　ピョンヤン最後の一日。朝飯をとりに3階に降りる。食堂は閑散としていてモンゴル人とロシア人のお客が数人いただけ。何だか昔のソ … ［続きを読む］

［123］『噂の真相』の岡留安則さん、逝く

1月29日(火)　わき腹の痛みとれず。まいった。一番困るのは泳ぎに行けないことだ。ストレス解消の唯一の手段が断たれた上、なおかつ禁酒なので、 … ［続きを読む］

［152］あきれたもんだぜ、林文子横浜市長

8月20日(火)　午前中、「報道特集」の定例会議。今週は横浜のカジノ(統合型リゾート・IR)誘致を取材することになったので、長年にわたって横 … ［続きを読む］

「あいトリ」　こうして表現が窒息する

集団化と自発的隷従が加速する社会

　あいちトリエンナーレへの補助金約7800万円の交付中止を発表した萩生田光一文部科学相は、その理由を「申請のあった内容どおりの展示会が実現で … ［続きを読む］

「i－新聞記者ドキュメント－」が問うこと

映画「新聞記者」「宮本から君へ」を手がけた私に立て続けに起こった出来事

映画「新聞記者」「宮本から君へ」で起こったこと　10月14日、私は映画「新聞記者」のプロモーションの為、藤井道人監督と共に韓国に赴いた。到着 … ［続きを読む］

助成金不交付～官僚とメデイアに広がる同調圧力

映画「i-新聞記者ドキュメント-」に寄せて、河村プロデューサーが問う

映画「宮本から君へ」の助成金不交付の意味　独立行政法人日本芸術文化振興会（以下「芸文振」）が、去る7月10日、映画「宮本から君へ」への助成金 … ［続きを読む］

木内みどりさんが急死された

[164]筑紫哲也邸、下関・安倍晋三事務所、死刑廃止全国合宿in沖縄……

11月12日(火)　午前中、局で「報道特集」の定例会議。大学入学共通テストと「桜を見る会」ネタの両にらみ。　映画『ひとよ』で、配給のところの … ［続きを読む］

安易に白黒をつけてはならない

ヘイトスピーチと表現の自由

　あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」の展示中止が突然発表された8月3日から2カ月以上が過ぎた。通常の事件や騒動ならば、と … ［続きを読む］

［2019年　映画ベスト5］回想する作品たち

助成金取り消しという「文化弾圧」に鈍い反応の映画関係者

1.『アイリッシュマン』(マーティン・スコセッシ監督)2.『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(クエンティン・タランティーノ監督 … ［続きを読む］

驚愕！　ゴーン氏の大脱走

[170]IR誘致汚職事件、留寿都村、那覇、自宅で年越し……

12月24日(火)　朝6時15分発の便で北海道の新千歳空港へと向かう。カジノを含むIR誘致の汚職事件取材のため。Nディレクターはすでに現地入 … ［続きを読む］

記者会見を殺すな！「大本営発表」の日銀総裁会見で考える

日銀記者クラブは総裁会見の劣化に対し、もっと怒るべきだ。声をあげて抗議すべきだ

　新聞記者にとって「記者会見」は取材相手との真剣勝負の大舞台である。　その記者会見が最近おかしくなっている。真剣勝負どころか、会見者とメディ … ［続きを読む］

木内みどりさんを語る会で感じた寂しさ

［177］木内みどりさんを語る会、毎日映画コンクール、済生会有田病院……

2月12日(水)　午前中「報道特集」の定例会議。きのうが祝日で水曜日の開催。午後からKADOKAWAとの打ち合わせ。あしたの正午から議員会館 … ［続きを読む］

ネット経由の緩いリベラルな「読書」――格別面白い2つの連載

揺らいだ末に行き着いたリベラルという「揺らぎ」　同世代の同業者と話していると、「ネットが書籍を駆逐する」といった、もう聞き飽きてしまったステ … ［続きを読む］