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W杯対戦国にあって日本に無いシステム

小原篤次

小原篤次 大学教員(国際経済、経済政策、金融)

 「いま、アジアの時代ですね」

 香港を訪れる日本のゲストから、この質問を受けることがある。過去20年の変化を見聞してきただけに、返事に窮する質問のひとつだ。

 貿易・金融センターの香港の街角を歩くと、広東語のほか、北京語、英語、インドネシア語、フィリピン語などと多様な言語が飛び込んでくる。香港や中国は、サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会に出場していないが、夜の酒場や家庭で、サッカーのテレビ中継に釘付けになっている。W杯は、金融・証券市場にとっては、サッカーが盛んな欧州からの注文が減少する要因と考えられている。

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