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菅政権に求めるもの「強いリーダーシップ」「実効性あるロードマップ」「現実を直視した上での判断力」

武田洋子

武田洋子 三菱総合研究所チーフエコノミスト

 6月8日、菅内閣が誕生した。筆者は経済政策運営の遂行に大きな空白は生じないと考える。菅氏は前 政権の財務大臣であり、経済政策の取りまとめ役を担っていたためだ。閣僚の顔ぶれをみても、17閣僚のうち11閣僚が再任されている。菅氏が担っていた 財務大臣ポストも、副大臣であった野田氏が昇格した。

 しかし、新政権が取り組まなければならない経済政策の 課題は山積みだ。世界は、米国など先進国市場中心の経済成長から、中国・インドなど新興国市場中心の成長へパラダイムシフトが起きつつある。国内では本格的な高齢化が進み、人口の減少傾向が明確になっている。今こそ変化を直視し、将来を見据えた仕組みづくりをスタートすべきである。

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