松浦新
2011年05月23日
東電が20日に公表した決算は、想像以上に中身が薄いものだった。
早々に「損失は1兆円」と伝えられていたので、純資産が1.6兆円残ることは想定の範囲内だが、今後見込まれる損失について、もう少し説明があると期待していた。
このシリーズ1回目で、一番の焦点は廃炉費用だと書いたが、決算短信で示された廃炉にともなう損失は1~4号機の合計で「458億円」だった。
これは、事故を起こしていない原子炉を解体・廃棄する費用として想定されている金額から計算されたものだ。東電によると、その合計額は1867億円で、これまでに積んだ引当金で不足する額を、今回処理したのだという。
1回目に書いたように、事故を起こした炉を4基もまとめて処分するためには数兆円はかかるというのが専門家の見方だが、この点を記者会見で聞くと、何度も質疑のやりとりをしたあげくに、
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