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おかしなTPP国会論戦

山下一仁 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹

 野田首相がオバマ大統領との会見で「すべての物品やサービスを貿易自由化の交渉テーブルにのせる」と発言したかしないかで、国会で問題となっている。この問題で、自民党は集中審議や特別委員会設置を求める考えだという。(11月16日朝日新聞4面)自民党としては、これを大きな争点とし、早期解散に追い込みたい考えだろう。

 しかし、私には、何が問題なのかさっぱりわからない。例外を設けるかどうかについても、それはテーブルに出して交渉した結果である。ガット・ウルグァイ・ラウンド交渉で、コメを全ての非関税障壁を関税に置き換えるという関税化の例外にしたが、長時間かけて交渉した結果、やっと例外となったのである。コメは最初からテーブルに出されなかったのではない。

 通商交渉の経験のある江田憲司みんなの党幹事長が

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