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格差社会になった日本、貧困率はフランスやオランダの倍以上

榊原英資 (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

 日本はかつて格差の少ない中産階級の国として極めて「平等」な国であったといえる。表1は1970年度の国民生活白書だが、1958年にはすでに72%が自らを中流だと意識し、高度成長によっても中流意識は減少するどころか増加していったのだ。1969年には全人口の89%が自らを中流だと意識し、しかも全体の52%が中の中だとしているのだ。高度成長のプロセスで所得分配は平等化し、1970年代に入ると所得のばらつきは著しく小さくなったのだった。

 しかし1980年代に入ると

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