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マイクロソフトの焦り映すWindows無償提供

大河原克行 フリーランスジャーナリスト(IT産業)

 マイクロソフトが、ハードウェアパートナーに対するWindowsの無償提供を開始すると発表した。この動きは、PC市場で圧倒的な力を発揮してきたマイクロソフトの焦りが表面化した格好とも受けとれよう。

 無償提供の対象となるのは、9型未満のディスプレイを搭載したデバイスと、IoT(Internet of Things)向けのWindowsだ。

 IoTは今後市場拡大が見込まれる領域であり、自動車や家電などのIT機器以外のデバイスが対象となる。だが、注目されるのは、やはり、9型未満のディスプレイを搭載したデバイスへの提供だ。ここではタブレットおよびスマートフォンが対象となるからだ。

 PC市場においては約9割という圧倒的なシェアを持つWindowsだが、タブレット市場およびスマートフォン市場では、製品投入で先行したアップルと、無償でOSを提供するAndroidが席巻し、Windowsは苦戦している。

 タブレット戦略で成果があがっているとされる日本市場でも、タブレット市場におけるWindows陣営のシェアは、2013年10~12月実績で26%(日本マイクロソフト調べ)。ようやく4分の1のところにまで拡大したところだ。

 一方で、全世界のスマートフォン市場におけるWindows Phoneのシェアは、

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