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BtoBシフトが鮮明になった2015年のCES

パナソニック、東芝、ソニー…家電メーカーからの転換模索、中国勢の今後は

大河原克行 フリーランスジャーナリスト(IT産業)

 米国時間の2015年1月5~9日、米ネバダ州ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市「2015 International CES」は、日本の電機メーカーの今後の方向性が、明確に打ち出されたイベントになったといえよう。

「BtoB」へのシフト鮮明

 というのも、展示会場に出展した国内電機大手に共通していたテーマは、「BtoB」へのシフトであったからだ。なかでも、2年前のCESで基調講演を行い、BtoBシフトを宣言したパナソニックは、その傾向を一層色濃く打ち出した。

 同社は昨年まで、大量のテレビを展示し、テレビメーカーとしてのイメージを強調していたが、今年はそうした展示をやめた。その代わりに、メインの入口に展示したのは、独自の超短焦点レンズと高輝度プロジェクターを活用して、さまざまな映像をプールと背面の滝に投影できる「Water Projection Mapping」。ホテルやテーマパーク向けのソリューションとして提案するものだ。

 さらに、発売前となるテスラモーターズのモデルXを初展示。リチウムイオン電池の供給などで強力な関係を築いていることを強調してみせた。パナソニックブース内には、テスラのほかにも、フォード、ジャガーの実車を展示し、車内インフォテイメントシステムでの協業成果をデモストレーションした。

 そのほかにも航空機向けのアビオニクス事業、小売業向けの電子棚システムに加え、

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