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世界的株高は最終局面に

金融引き締めに転ずる米国とその影響

榊原英資 (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

 最近の世界の株式市場は、ニューヨークダウが1万8000ドルを超え、日経平均も2万円の大台に乗ってきている。

日経平均株価が一時2万円を超えた=2015年4月10日午前、大阪市中央区の大阪取引所

 このところ5年間、ダウ平均は上昇を続けている。2010年4月は1万1009ドル、2011年4月は1万2811ドル、2012年4月は1万3214ドル、2013年4月は1万4840ドル、2014年4月は1万6581ドル、2015年4月は1万8000ドル前後で推移している。金融の量的緩和、低金利の影響で株価が上昇し続けているのだ。

 日経平均も2012年から上昇局面に入っている。直近では2万円台を回復する動きも示し、1999年の高値に迫ってきている。

 他方、各国の金融緩和を受けて金利は低下し、アメリカの10年債は2%を割り、日本の10年債の金利も0.3%を下回っている。ドイツ国債の金利はさらに低く、10年債の利回りは0.15まで下がってきている。

 アメリカがリーマンショック後、

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