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鳩山首相「元秘書の裁判が終わったあかつきに使途を国民に説明したい」

 鳩山由紀夫首相は3月3日の参院予算委員会で、自民党議員の質問に答え、母親から提供された資金の使途について、「国民の皆様方にご説明を申し上げてまいりたい」と述べた。

 その際のやりとりは次の通り。

○西田昌司君 そこで、私が御質問申し上げますのは、そもそもこの政治と金の問題は、政治資金規正法の改正をして云々という以前に、総理と小沢幹事長、あなた方二人が国民にしっかりと説明責任を果たしていない、その問題が一番大きな原因じゃないんですか。まず、だからお二人がそのことを説明すべきだと思うんですが、いかがでしょう。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私自身のことに関しましては、これは何度もこのような場でもできる限り私は正直に自分の分かる範囲ですべて申し上げているつもりでございます。また、小沢幹事長の件に関しましては、御案内だと思いますが、これは最終的に検察が不起訴という判断をしたということでございます。

 ただ、国民の皆さんの中には十分に説明が尽くしていないということが言われているということで、お互いに説明責任を果たすべく努力をしようということは、お互いにそのことを約束したところでもございます。

○西田昌司君 いや、お互い説明責任を果たすべく努力をしようとお話ししたとおっしゃいましたね。具体的にどういうことをして説明責任を果たすんですか、じゃ。今、そう答弁なさいましたよ。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) したがいまして、私はこのような場で、国民の皆様方に対して委員会を通じて説明責任を今日までも尽くしてきたつもりでございますし、これからも尽くしてまいると。お互いにお互いの方法でということを申しました。したがいまして、小沢幹事長としては小沢幹事長のやり方で説明責任を尽くしていくということであろうと思います。

○西田昌司君 それは今までやってきたことがまだ足りないと思っておられるからですね。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 国民の皆さんが必ずしも十分に説明が尽くされていないというふうに理解をされている、だからお互いにそのことは尽くしていこうではないかということを申したところでございます。

○西田昌司君 それで、総理が今まで説明されたのは、資料にもありますが、(資料提示)要するに、鳩山総理自身のお金も三億ほど出したようだと、それから検察なんかの調べで、鳩山安子さん、お母さんから十二億円ちょっとはお金が出てきたと、それが全部勝場さんの下で集まりまして、大体十五億円ぐらいになりますが、それが政治に使われた、政治資金に使われたりプライベートに使われたりしているんですけれども、総理は幾ら何に使ったか一切説明されていないんですね。そして、本当に鳩山総理がこのことを知らないのかというのを国民が一番疑問に思っているんですよ。

 今、かきました、これ総理が言われたことをそのまま図にしたんですが、これで間違いないですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 大体このような額ではないかとは思ってはおりますが、しかし、政治資金、いわゆる政治資金規正法に基づいて収支報告、これは必ずしもすべて、いわゆる虚偽記載の部分がありましたからそれを最終的に修正をする必要があろうかと思っておりますが、その部分に関しては、当然国民の皆様方に見ていただける形で正確に記していく必要がありますし、今日まで修正できる部分は修正してまいりました。

 プライベートな部分に関して、これはお尋ねであります。あるいは議員個人としての使用の部分もございます。こういったものをトータルとして勝場元秘書に確かに一切をゆだねていたということは事実でございます。そのことに関して、今公判中でありますので、正確に、最終的にこの裁判が終わりました暁に、これは前も申し上げておりますけれども、検察としてはこの部分に関して、いわゆる虚偽記載に関しては確かに違反があった、しかし、母からの資金提供その他に関して、に違反があったということは認められていないということであったと理解をしておりますので、したがいまして、このいわゆる支出に関して、この政治資金以外の部分に関して、自分自身の、これは将来いかにあるべきかということも含めての部分ではありますけれども、国民の皆様方に使途に関して御説明を申し上げてまいりたい、そのように申しているところでございます。

○西田昌司君 これは国民の皆さん方が非常に関心を持っているところですので、今テレビを見られていると思いますが、今の総理の説明で分かられて納得された方、だれもおられないと思いますよ。

 あなたが今おっしゃったのは、大体このとおりですとおっしゃいましたね、大体。しかし、その政治資金のことについて、中身については政治資金報告書なんかで説明しなければならないと言いながら、最後に言ったのは、これはまだ検察が公判を待ってからでないと出せないと、こういう言い方でごまかしてしまう。しかし、これは前にも言いましたように、検察はあなたが資料を提出せよと言ったら出せるんですよ。それをわざわざあなたが、なぜ説明をしなければならないと言っているのに出さないんですか。その態度がおかしいじゃないですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これはまさに委員がお分かりのように、今裁判をやっている最中であります。したがって、最終的にどういう判断になるかということを待ってすべての、これは書類だけの話ではありません、書類を返してすべてが分かるということではありません。その書類を含めて、裁判が終わる、それほど遠くないうちに終わることを期待を申し上げたいと思いますが、したがいまして、終わった暁には皆様方にできる限りこの使途に関して御説明を申し上げたいと言っているわけでありまして、正確を期さないといけないということであるわけでございまして、正確を期すためであって、決して逃げているつもりは一切ありません。

○西田昌司君 今、この前も聞きましたが、じゃ、検察と事実関係を争っているんですかと聞けば、あなたは争っていないと答えたじゃないですか。それはうそだったんですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 争っているかどうかという話ではありません。最終的に結論が出て、その結論を基にして使途の報告を申し上げたいということでございまして、正確を期す必要があるということで、私は、すべてが終わってから書類の返還を求めて、そしてそこで皆様方に見ていただきたいと、そのように考えております。

○西田昌司君 あなたは虚偽献金、これが故人、亡くなった方からもらっているんじゃないかということが発覚した去年の六月の段階では、すぐさまですよ、すぐさま訂正申告したじゃないですか。同じように今分かる範囲でして、またもう一度、裁判が終わって確定したらもう一度出し直せばいいじゃないですか。なぜそうしないんですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は、この六月の段階、それから十二月の段階で処分というものが決定をしたという状況で、あとは裁判が残っているところでございます。したがいまして、最終的に裁判の結果というものを見てから正確に修正をすることが最も私は望ましいやり方ではないか、そのように思っておるものですから、そのときに国民の皆様方に御報告をさせていただきたいと考えております。

○西田昌司君 じゃ、ちょっと質問の仕方変えますが、検察に預かっていかれたその押収された書類は間違っている、間違っているからそれを見ても正しいのは書けないと、そういう意味ですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 間違っているかどうかは私が今ここで判断できる話ではありません。

○西田昌司君 その押収された資料を基に、検察は今虚偽記載のこの裁判を行っているんですよね。だから、押収された資料を基にあなたが訂正の申告すればそれでいいんですよ。何をあなたが裁判の終わるまで結果を引き延ばさなければならない理由があるんですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 押収したというわけではありません。むしろ任意で、私が意思で提出を申し上げたわけであります。それを基に検察が判断をすると。検察が最終的な判断をするまだ前でありますから、それまで待っていただきたいということであって、決して逃げているとか、いいかげんに済まそうという発想をしているわけではありません。むしろ正確を期したいということで、すべてのことが終わった段階で私として皆様方にしっかりと御報告を申し上げたいと思っております。

○西田昌司君 国民が一番納得しないのはそこなんですよ。押収されたんじゃなくて、任意で提出された。だから、あなたが、総理がですよ、見せてください、返してくださいと言えばいつでも返してもらえるんです。その資料で国民に説明する、これが今あなたが取れる最大の国民に対する誠意じゃないか。なぜそれをしないんですか。なぜか。裁判の結果待たなければあなたが不利になる、そういう理由があるんですか。あるんならそれを説明してくださいよ。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 裁判の結果を今ここで予断を持って申し上げるわけにはいかないと思いますし、私も分からない話であります。

 したがいまして、私としては、できる限り正確を期したいというその一念であって、書類の返還はそのときに行えば私は十分国民の皆さんに御理解いただくときが来ると、そのように思っております。(発言する者あり)

○西田昌司君 ちょっとやじを止めてください。

○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いいたします。

○西田昌司君 国民が一番注視しているこの問題、しかもこれは、皆さん方、国民が一番注目しているやつを、あなた方の総理が、そして幹事長が犯した罪なんですよ、これは、紛れもなくこのお二人の秘書の方々、お二人の方の。この方々の問題について質問しているときにやじをする。そして大臣席からも、何ですか、今やじを飛ばした方は。これ、しっかり制止してもらわなければ質問できませんよ。

○委員長(簗瀬進君) 委員長から申し上げます。

 御静粛に、委員席の皆様も閣僚席の皆様も、質問そして答弁に集中をなさってください。

○西田昌司君 この問題は、まさに、鳩山総理が今説明しないというのは、説明してはまずい、あなたにとって政治的に決定的な不利なことがよもや裁判で出てくるかもしれない、だから書けないんだと、訂正の申告を出せないんだと、私そういうようにみなしますよ、これは。そうとしか考えられません。もしそれに異論があるんなら言ってくださいよ。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 何か悪いのが出てくるとか、そういう判断ではありません。私は正確を期したいと。今、公判が間近だと伺っておりますから、それを終わった段階で最終的に正確に国民の皆様方に御報告する義務があるのではないかと、そのように思っておるわけでありまして、決して逃げたり、いいかげんに事を済まそうとしているわけではないことを御理解をいただきたい。

○西田昌司君 この問題はもう一度後でやります。

 その前に、じゃ、この話を聞きましょう。

 実は、鳩山総理、あなたが友愛政経懇話会で虚偽の名前を使われた方、何人もおられましたね。その方から私に直接電話がありました。そして、二回お会いしました。非常に憤慨しておられました。一番最初、私聞きましたのは、驚いたんですが、虚偽記載をしたことについて、この方、検察にも呼ばれているんです。非常に迷惑されたと。しかし、鳩山事務所からも鳩山総理からも、一度たりともこのことについて謝罪もなければ説明もなかった。事実ですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それは、その方に大変申し訳ないことをしたと思っております。

 ただ、私ども、やはりこういった方に直接接するということが必ずしも適切ではないというふうに理解をしておりますので、すべてが終わりましてから、できる限りそういった方々に対してもおわびを申し上げたいと思っております。

○西田昌司君 そして、それは一人だけじゃなくて、恐らく名前を使われた方全員がその状態になっているはずだと思います。全員、どなたにも説明していませんよね。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) はい、そのように理解をしております。

○西田昌司君 本当に恩知らずというか、あきれますよね、私は。

 それで、その方がなぜ私のところに連絡をしてお会いになりに来られたのか。ずばりこうおっしゃったんですよ、総理はうそをついていると。総理がお母様から援助をしてもらったことはないということは全くのでたらめだと、こうおっしゃったんですよ。それは、具体的な話をされました。

 飯島清さんという政治評論家、御存じですね。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 飯島清先生は存じ上げております。もう数年前にお亡くなりになりました。

○西田昌司君 鳩山総理が一番最初に選挙に出たいと、こうおっしゃったとき、鳩山総理のお父様は賛成されましたか、反対でしたか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) うちのおやじは反対をいたしました。これは、政治家の稼業というのは国民の皆様方にいろんな御迷惑を掛けることになるから、一家に三人もそのような迷惑を掛ける人間がおってはならぬ、だからおまえはやめろと何度も言われました。

○西田昌司君 それが出られるようになったのは、お母様が出ることを援助してくださったからじゃないですか。(発言する者あり)

○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いします。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) はい、母は私の思いを理解をしてくれたと思っております。

○西田昌司君 そのときに、具体的にお母様から選挙について援助をされましたよね、受けられましたね。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 何をもって援助と言われるか分かりませんが、少なくともおやじが反対をしている中で母は味方をしてくれたものですから、私が北海道に選挙区を決めたという判断をしたときに、それに対して母は反対をいたしませんでした。

○西田昌司君 まず、出るとおっしゃいましたときに、田園調布の駅前に事務所を設置されましたですね。どなたが見付けられたんですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) だれが探したか忘れましたが、当時、私は田園調布に住んでおるものですから、その田園調布の駅前に事務所を探してもらいました。どなたが探してくれたか、今覚えておりません。

○西田昌司君 そんなでたらめ言っちゃ駄目ですよ。お母さんじゃないですか。あなたのお母さんの鳩山安子さんがわざわざ自分でビルを見付けてきて、ここで事務所を持ちなさい、そういうふうに用意してくださったんじゃないんですか。思い出されましたか。(発言する者あり)

○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いします。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) あるいはそうであったかもしれませんが、失念をいたしておりました。事実を確かめてみたいとは思っております。

○西田昌司君 そのときに、お母さんはこうもおっしゃったんですよ。資金の心配はしなくていい、自分が生きている間は由紀夫の選挙費用は五回でも十回でも自分が出すと語っておられた。こういうことを総理もお聞きになったことがあるでしょう。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 恐縮ですが、そのような話は聞いたことはありません。

○西田昌司君 これは、私が、先ほど言いました、会った人が直接言っている。この方のお名前を出してもいいんですが、この方のプライバシーもありますから、許可をもらえば直接あなたと、参考人としてここにお呼びして、対峙していただいてもいいんですよ。ですから、事実関係はっきりしますよ。

 それで、私が申し上げたいのは、鳩山総理は御自分でも今認められましたよ。そういうことがあったかもしれませんというように、選挙の一番最初出たときからずうっとお母さんの親掛かりで言わば選挙をしてきたんですよ。そのことはお認めになってくださいよ。(発言する者あり)

○委員長(簗瀬進君) 御静粛にお願いします。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) おかげさまで、母はそのような意味で応援をしてくれたと思っておりますし、また、選挙に出た後は私のおやじも応援にも駆け付けてくれました。

○西田昌司君 それで、鳩山総理は御自身の著書、これは「永田町下級武士たちの決起」という随分昔の本ですが、その中でもこういうふうにおっしゃっているんですよ。資金的にはどうですかという質問に対して、そうです、現実にはまだ自活にははるかに遠い状況ですと。ただ、私も一万円以上は全部明示しろということを主張したいと思っていますと。要するに、自分は自活するには大いに遠い存在であると、ただ、自分たちは親族がいるからそれに応援してもらっているという趣旨のことを言っておられるんですよ。覚えておられますね。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 永田町下級武士の話は書かせていただいたことを覚えておりますが、その中でどのような発言をしているか、必ずしも今記憶にあるわけではありません。

 当然のことながら、まだバッジを付ける前でありますから、どうやって自分自身、資金的に賄っていたかということを一〇〇%理解しているわけではありませんが、苦しい状況であったということはどこかで吐露をしていたのではないかと思います。ただ、親族がどうのこうのという話をしたという記憶はありません。

○西田昌司君 自活には程遠い存在ですということをおっしゃっているんですね。つまり、自分で自分のお金集められていないと、こういうことなんです。だから援助を受けていますということをおっしゃったわけですよ。

 それで、私が申し上げたいのは、要するにこの問題は、平成二年、三年から検察が指摘した分は十二億ほどですが、それにとどまらず、ずうっと前から、総理が選挙に出た当初からずうっと続いてきたものだと、こういうふうに我々は思っているわけなんですよ。

 現に、総理が今お話しになったところからうかがいましても、それを否定するものじゃないですね、そうでしょう。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) いわゆるこの母からの資金提供ということが私の耳に入った、事実として理解をしたのは昨年の十二月の暮れの話であります。そのときに毎月多額の額の資金提供があったのは初めて伺いましたし、そのときに七年ほど前からだということも事実として伺いました。

 ただ、その前の話でいわゆるそのような多額の資金提供が母からあったという話は私はなかったと、そのように思っております。

○西田昌司君 だから、当初から、あなたは自活できないから、そしてお母さんの援助でやってきたという事実があって、そしてこの七年間は言っているけれどもその前がないという、その根拠は何なんですか。調べられたんですか、自分で。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) このいわゆる検察の捜査、これは弁護士間同士での、勝場元秘書の弁護士とそれから私の調査担当の弁護士と、それから母にも弁護士が付いておりますが、その間での調査の結果明らかになったのはこれは御案内の事実のとおりでございまして、それよりも前からの資金提供はなかったというふうに彼らも判断をしておるので、私も事実だと理解をしております。

○西田昌司君 弁護士間同士で話をしてそうなった、決めたと言っているんでしょう、あなたのは。

 それは、弁護士の仕事って何ですか。依頼者の利益を守るのが仕事じゃないですか。依頼者の人権と利益を守るのが仕事なんですよ。その方々同士が三人で集まって、それで決めたんだと。まさに示し合わせたということを言っている、そのものじゃないですか、どうなんですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これは、本人同士よりも弁護士の調査の方が事実が私は調査しっかりとできると思っておりまして、示し合わせたとか、そういう話ではありません。

 現に、そのことで、その事実を検察も確かめてそれが事実だというふうに理解をしたのではないかと、私はそう思っておりまして、だからこそ、それに基づいて、私としては、これは贈与とみなすべきだという判断の中で税金を支払わせていただいたということでございまして、私の知る限りにおいて、そんな、例えば弁護士間同士がいいかげんに口裏合わせをするためにみたいな話は私は一切なかったと。

 これは弁護士としても正確に、私の弁護士は調査担当の弁護士でありますから、真剣に調査をして調べた結果だと、そのように理解をしております。

○西田昌司君 すごい弁明の仕方をされていますね。だれがそんなの信用できますか。

 本人が検察に出て、それじゃ、あなた方親子、そして勝場さん含めて、三人とも検察の調査を受けられれば我々も分かりますよ。勝場さんは検察の捜査を受けられていましたけれども、総理、そしてお母様、検察からの取調べがあったんですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それは私にはありません。また、母もなかったのではないかと思います。

 ただ、私は、弁護士同士が正確に情報を調査をして、そしてそのことを事実として、検察も提出された証拠書類というか、書類に基づいて判断をされたのではないかと思っておりまして、それが事実だと私は理解をしておるところであります。

○西田昌司君 じゃ、総理、総理はそういうふうに弁護士同士の取調べで、それで事実を認定してくれたからそれでいいとおっしゃるんだけれども、同じようなことが一般庶民で行われたらどうなるんですか、これ。同じように、本当は犯罪にかかわっているかも分からない、それが弁護士同士が出てきて、ああ何もなかったですねという調査報告で終わった、それでいいんですか。あなたは、何か特別な仕組みの中で今あなたの立場が守られているというふうに思いませんか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私には全くそうは思っておりません。

 少なくとも私は全くこのようなことが行われていたことを知らなかったわけでありますから、そのことに対して私自身が検察から調べられても、何も申し上げることもないということも事実でございます。したがいまして、私として、今行われていること、それが事実のすべてではないかと、そのように理解をしているところであります。

○西田昌司君 だったら、事実だと少なくともあなたがそこまでおっしゃるんなら、進んで検察に対して調査を受けるから調べに来いと、お母さんの方にも捜査をしなさいと、そういうふうに申し出ればいいじゃないですか。何らやましいところがないんだったら、そうすればいいじゃないですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それは私が決める話ではなくて検察がお決めになる話ではないかと思いまして、検察がすべて、当然怪しいと思えば調査に入るということではないかと思います。

○西田昌司君 検察はあなたに対してそもそも起訴することができないんです。御存じですよね。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それは、国務大臣に対して訴追を免れるという話はありますが、しかし、私はそのような状況になった場合にそれを免れようとは一切思っておりません。

○西田昌司君 あなたは口ではそういうことをおっしゃるんです、総理。例えば小沢さんの話でも、証人喚問出てきて説明すべきじゃないかと、こう言えば、それは議会が決めてくださればいいんですよと。議会は民主党が多いんですよ。こんな方々ばっかりですよ。だれも賛成しないんですよ。

 だから、あなたは自らの説明責任があるんですから、説明責任が。裁判が終わるまで出さないとか、それって全然果たせないじゃないですか。そして、事実があるという理由は何かといえば、弁護士同士がお話をしてそういうふうに認定しましたと、こう言っているわけですよ。これでどうやって説明責任果たしたことになるんですか。

 そうじゃなくて、客観的にやろうと思えば、検察が出てきて、検察の調査を受けるなり、若しくは今検察に渡している資料を基に政治資金の修正申告書を出して、取りあえず今分かっているのはこういう状態です、そういうことを示さない限りできないじゃないですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は、取りあえずという話ではなくて、やはりしっかりとした正確な、書類の返還をもって正確な調査の下での資料というものをお出しするべきだと思っておりますから、いましばらくお待ちいただきたいということであります。

 なお、私どもの同僚議員のことを余りあしざまに言うような言動だけは慎んでいただきたいと、大変すばらしい仲間たちでありますから。

○西田昌司君 あしざまに言った覚えないですよ。訂正してください。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) こんな方々ばかりですからという西田委員の言葉遣いに対して、気掛かりだったんで申し上げただけであります。(発言する者あり)

○委員長(簗瀬進君) 質問者それから答弁者、いずれにしても、この予算委員会の権威をしっかりと尊重するような言動に気を配っていただきたいと思います。

○西田昌司君 いずれにしましても、総理は知らなかったということですべて自分の罪が免れるかのようなことをおっしゃっているんですけれども、そもそもそこが一番問題なんです。

 そこで、その前にまず聞きますが、あなたは贈与であったとみなすと、こういうふうにおっしゃいましたね。それで間違いないですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) はい。母からの資金提供に関しては、これは全く知らなかったというのは事実でありますから、その知らなかったという事実でありますだけに、その間に例えば貸し借りの関係があるはずもありません。だとすれば、これは贈与とみなすべきだという判断をしたわけでございます。

○西田昌司君 みなすという言葉は法令用語なんですよね。どういう意味かというと、本来は異なるものを法令上同じものとして取り扱うという意味なんです。ということは、本来違うということをあなたも認めているわけですね。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 法的な用語を必ずしも存じ上げて使っているわけではありませんが、ほかの判断がなし得ないという中で、すなわち、これは自分としては全く知らなかったことである、ならば貸し借りというものがあるはずもないわけですから、しかし資金提供があったとすれば私に対する贈与だと考えるべきではないかという判断をしたわけでございます。

○西田昌司君 いや、贈与と認めたんですね、それじゃ。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 贈与と考えるべきだということで、したがって申告をして納税をしたわけでありますが、その判断は、最終的に贈与税になるかどうかということに関しても含めて、国税が今調査をしているという段階だと理解しています。

○西田昌司君 一月前も、今国税が判断する、調査中だとおっしゃいました。具体的にどういう状態なんですか、おっしゃってください。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それは、今私に尋ねられても分かりかねます。ただ、結論が出ていないという状況だと理解しています。

○西田昌司君 あなたは調査中だと私におっしゃったんですよ。だから、その事実はどなたから聞かれたんですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これは、今判断をしている段階ではないかという理解でありまして、すなわち、国税庁から納税をしたそのことに基づいた結果が私のところにはまだ届いていないわけでありますから、したがいまして、その意味においては調査をしている段階ではないかという理解でございます。

○西田昌司君 ちょっと待ってくださいよ。それは前と違いますよ。前は調査中だとおっしゃいましたよ。そういうふうにこちらも理解したし、そういう言い方された。今は違うじゃないですか。ごまかさないで本当のことをちゃんと説明してくださいよ。駄目ですよ、それは。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) ごまかすつもりはまるで

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