メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

インド人学生自殺「原因はいじめ」 追手門学院の第三者委員会が調査報告まとめる

 追手門学院大学(大阪府茨木市)に通っていた在日インド人の男子学生(当時20)が2007年、いじめを受けたなどとする遺書を残して自殺した問題で、大学が設けた第三者委員会(委員長・宮崎裕二弁護士)は27日、「自殺の原因としていじめの存在を否定できない」とする報告書を公表した。

  ▽この記事は2010年12月27日の朝日新聞夕刊に掲載されたものです。

 同委員会は今年10月以降、男子学生が所属していた経営学部マーケティング科の担当教員や学生ら約20人から事情を聴き、男子学生が他の学生にズボンを脱がされたり、花火を向けられたりしていたという間接的証言を得た。また、遺書に「学校で受け続けたイジメ」とあることを重く見て、「いじめの具体的事実を特定することはできないが、いじめが存在したことは推定される」と結論づけたという。

第三者委員会の報告書を受け、陳謝する追手門学院大学の落合正行学長(左)と松本直樹副学長=2010年12月27日、大阪市中央区
 同大学の落合正行学長は「前途ある学生の自死を未然に防げなかったこと、誠に申し訳ありませんでした」と陳謝。大学は再発防止策として、人権啓発講座の充実やいじめの相談窓口の一本化などに取り組み、理事長ら幹部8人を処分する方針という。

 学生の父親は08年、「息子に会いに行く」と言って、同じマンションから飛び降り、自殺した。母親は

・・・ログインして読む
(残り:約396文字/本文:約925文字)