メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

真の第三者委とは? 「経営者に不利なことも書く」と日弁連ガイドライン

奥山 俊宏

 「第三者委員会」が増えている。企業や官庁、学校など組織に不祥事が浮かんだときに設けられ、外部の目で事実を明らかにし、処方箋を示すのがその役割だ。報酬を支払ってくれる依頼主を相手に厳しい指摘を辞さない、そんな「真の第三者委員会」のあり方が日本弁護士連合会によって示され、定着するかどうか注目されている。

  ▽筆者:奥山俊宏

  ▽この記事は2011年2月9日の朝日新聞に掲載された原稿に大幅に加筆したものです。

  ▽関連記事:   第三者委ガイドラインを作った久保利、國廣、斉藤の3弁護士に聞く

  ▽関連記事:   追手門学院の第三者委員会の事例

  ▽関連記事:   プロジェ・ホールディングスの調査委員会の事例

  ▽関連記事:   スリープログループの第三者調査委員会の事例

  ▽関連資料:   「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」に関する日弁連の発表

 

 ■「真の依頼者」と「名目上の依頼者」

 「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」は昨年7月15日、日本弁護士連合会から発表された。

 きっかけは、「企業のウソ、上塗り 『第三者委』の調査ずさん」という

・・・ログインして読む
(残り:約3200文字/本文:約3706文字)