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官邸の注文で覆った法務事務次官人事  「検事総長人事」に影響も

検察独立の「結界」は破れたか 政治と検察の関係を考える

村山 治

 検察と政治の関係に変化が見える。それを象徴する出来事があった。今年9月に発令された法務・検察の幹部人事で、法務省が作成した法務事務次官の人事原案が官邸によってひっくり返され、それと連動して検事長の人事も変更されたのだ。1970年代以降半世紀にわたり、時の政権は、検察を抱える法務省の人事については、口をはさむことはなかったとされる。「政治からの独立」という検察の「結界」はついに破れたのか。

■官邸の注文で原案を撤回

仙台高検検事長に就任した稲田伸夫氏=仙台市青葉区
 今年9月5日付の法務省人事は
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