メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

パナマ文書で覆面捜査、米司法省が弁護士ら4人起訴

奥山 俊宏

 租税回避地(タックスヘイブン)の秘密ファイル「パナマ文書」をめぐって、米司法省は12月4日、文書流出元の法律事務所「モサック・フォンセカ(MF)」の弁護士やMFグループの資産管理会社の投資アドバイザーを含む4人を脱税や資金洗浄の共謀などの罪で起訴したと発表した。2016年4月に報道が始まった「パナマ文書」に関連して米当局が刑事立件したのはこれが初めて。起訴状には5人の納税者の行動が描写されており、中には、報道開始直後にみずから当局に出頭してウソの弁解をしたとして虚偽陳述の罪に問われた人、逆に、報道開始の翌年に当局の捜査に協力し、覆面捜査官をMFグループのマネジャーに引き合わせ、起訴を免れた人がいた。

モサック・フォンセカが入っていたパナマ市内のビル=2016年4月13日、田村剛撮影
 9月27日にニューヨーク南部地区連邦裁判所に提出された起訴状や米司法省の12月4日の発表によれば(注1)、起訴され
・・・ログインして読む
(残り:約3087文字/本文:約3450文字)