メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

先の見えない平成皇室、黙して耐える天皇

岩井克己 ジャーナリスト

天皇陛下が喜寿を迎えた。

 初めて日本国憲法下の象徴として即位し歩んだ22年間。日々積み重ねてきた活動と、平成の象徴天皇としての面ざしも完成の域に達しつつあるように思われる。

 しかし天皇の胸中は国と皇室の将来をめぐり様々な心配でふさがれてもいるのではないだろうか。

 まず何よりも皇太子家の状況だ。

 3月に不登校に陥った愛子内親王は、2学期も母親の皇太子妃雅子さまの付き添いで一部授業しか出られない状態が依然として続いている。東宮大夫の「乱暴男児」会見の時から実に10カ月になる。

 雅子妃の「皇室という環境への適応障害」は8年目に入った。改善の兆しどころか、愛子内親王の付き添い登校を続けていることもあって、公務も祭祀も全面欠席に近く、状況は深刻だ。

 雅子さまの主治医の責任は重いと思う。愛子さまについても専門家によるケアが必要なのではないだろうか。

・・・ログインして読む
(残り:約2206文字/本文:約2585文字)