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アラフォー・アスリートの敢闘に乾杯

倉沢鉄也

倉沢鉄也 日鉄総研研究主幹

2010年のスポーツは、大会も話題も、実に盛りだくさんであった。年末にさまざまな切り口の特集が各メディアで組まれている中、かろうじて同世代のアスリートが活躍している筆者としては、アラフォー(40歳前後)の切り口から2010年のスポーツをおさらいし、自らの励みとしてみたい。

 2月のバンクーバー冬季五輪では、主将と旗手は、ジャンプの岡部孝信選手(1970年生まれ)が主将を、スピードスケートの岡崎朋美選手(1971年生まれ)が旗手を務め、ジャンプの葛西紀明選手(1972年生まれ)は史上初の6大会連続出場の金字塔を打ち立てた。11月のアジア大会では自転車女子ロードの西選手(1970年生まれ)が優勝に肉薄した。

 大相撲では不祥事と連勝の影に隠れながらも大関魁皇(1973年生まれ)が幕内通算勝利や幕内通算場所数などで次々と新記録を樹立しギネスブックにも載ることになった。ゴルフでは藤田寛之選手(1969年生まれ)が国内ツアー賞金王争いに割って入り、来年のマスターズ出場を決めた。

 米国プロ野球のイチロー選手(1973年生まれ)や松井秀喜選手(1974年生まれ)、ハンマー投げの室伏広治選手(1974年生まれ)もアラフォーにさしかかってきたが、相変わらず世界のトップレベルに健在だ。10年以上のブランクを経ての復活劇となったクルム伊達公子選手(1970年生まれ)は、単発の試合では世界のトップレベルをたびたび倒し、ワールドツアーの生きる伝説と化している。日本のトップに君臨するアラフォーはプロ野球、ゴルフ、競馬……ここには挙げきれないほどだ。

 アラフォー・アスリートは、ずっとトップを維持してきたケース、挫折や中段を経て復活したケース、アラフォーに至ってトップの実力を獲得したケース、などさまざまだが、

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