2011年09月08日
日本とNZはいずれも、ことし震災に見舞われた。約400万のNZ国民も「復興のシンボル」にW杯をおき、熱い期待をNZ代表にかける。毎度のごとく、優勝候補に挙げられながら、勝てないことが話題になるが、今回は「明るいニュースを国中に届けたい」との気力の充実がある。これはつよい。
日本も同じである。過去6回の大会で1勝18敗1分けと寂しい成績だけに、今回は一気に2勝との期待が強まる。それだけの戦力と準備が整った。NZの元スーパースター、ジョン・カーワン(JK)ヘッドコーチの5年間の総決算。代表30人のうち、国籍変更5人を含み、外国出身選手が史上最多の10人を占める。ベストメンバーを組めば、ほぼ半分となるだろう。
是非はともかく、身体能力に優れる外国出身選手が多ければ、チーム全体のフィジカル面が向上する。つまり、当たり負けしない。日本スタイルという「速さ・低さ」を磨き、クイックラックからの連続攻撃にもテンポが生まれてきた。JKが言う。「世界を驚かせる準備はできた」と。
日本(世界ランク13位)は「最低2勝」を目標に掲げる。「初戦のフランス戦(9月10日)、続くニュージーランド戦(同16日)で競り合いに持ち込み、トンガ戦(同21日)、カナダ戦(同27日)で2連勝する」とJK。ベスト8で決勝トーナメントに出場するためには一次リーグで3勝が必要となる。
世界を驚かせるためには、初戦のフランス戦がすべてといってもいい。ここで勝つ。奇跡を起こすのだ。フランス(世界4位)はスピード豊かなバックスがクローズアップされるが、じつは強力FWを持ち味とする。とくにスクラムは世界最強だろう。FWが前に出てリズムをつかみ、空いたスペースにバックスを走らせる。
そこでポイントはスクラムとなる。プロップ畠山健介らフロントロー陣の踏ん張りが必須である。まずはスクラムで耐え、ラインアウトでボールを確保したい。その上で、
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