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【ポスト・デジタル革命の才人たち】 高城剛さんに聞く 「ウェブの未来」――(最終回)「出る杭」として打たれたけど、しょうがない

聞き手:服部桂・朝日新聞ジャーナリスト学校主任研究員

――最近の楽しみは何でしょう? ひょっとして楽しみという概念がない?

高城 いや、普通に遊びに行ったり飲みに行ったり、DJしたりクラブに行ったりしてますよ。そういうところは変わらないですね。

――反対に落ち込むこともある?

高城 落ち込むことはほとんどありません。あまり変わらない。ずっと変わってない気がします。

高城剛さん

――あれだけ芸能ニュースに登場して「出る杭」として打たれたわけですが、ダメージはない?

高城 しょうがないと思いますよ。人生にはそういうこともあるよねという。

――高城さんの人生的には一つの通過点に過ぎない。でも注目度が高まったのは確かです。

高城 まあ、確かにそうですね(笑い)。それがいいか悪いかはさておき、遊びづらいのは確かです。酔っぱらって半裸で、公園で寝るわけにはいかない(笑い)。すぐフライデーされちゃう。

――注目が集まっているのを、メッセージを発信するチャンスととらえることもできませんか。

高城 そうなのかもしれないし、そうでないのかもしれません。僕は、僕の日々をただ進むだけです。今は、映像は本当に自分の好きなものを年1つか2つだけ作って、今年は執筆年なので小説とかビジネス書とか色々書こうと思っています。今、並行して6冊ぐらい進めています。

――小説はいつごろ出す予定ですか。

高城 自分では「ニューエイジ小説」と呼んでいるんですが、今までにないちょっと変わったものになると思います。今年はちょっと無理で、来年前半に出せれば。

――映画とかゲームは?

高城 全然面白いと思わない。だって世の中がゲームみたいだし映画みたいでしょう。

――高城さん自身が「セカンドライフ」みたいな生活ですからね。

高城 先も言ったように「一身二生」というのが、メールマガジンのコンセプトですが、年齢に関係なく、自分が自分を思い出した瞬間から、本当の生活、すなわちセカンドライフがはじまるのだと思います。

――映像の方はどういう予定ですか。

高城 昨年は上海万博の映像をつくりましたが、最近は台湾の観光キャンペーン。次は韓国の21人組の男性アイドルグループ。その次は前回も手がけた東京五輪2020になるでしょうね。あと、DJとしてはイビサを中心に各都市をサマーツアーで回る。7月上旬の上海からスタートしました。次がロンドン、イビサ、バルセロナ。こんな風に夏の週末はずっとDJして遊んでいましたが、それなりにギャラも貰えますね(笑い)。

――既に世界DJランキングに入っているんじゃないですか。

高城 いやいや。ランキングトップの3人ぐらいは2時間で30万ユーロです。2時間のワンステージ3千万円以上ですよ。僕なんか100位にも入らない。500位には入るかもしれないけれど。

――日食への興味も変わらないですか。

高城 次の大きな皆既日食は来年ですね。豪州のケアンズの北の方で、パーティーやDJもやる予定です。

――最近、興味を持っている人はいますか。

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