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傷害致死で起訴された関東連合OB達の素顔

久田将義 TABLO編集長

 2012年9月、東京・六本木のクラブ『フラワー』で起きた襲撃事件の顛末は「傷害致死」だった。警視庁のホームページでは唯一逮捕されていない、見立真一容疑者を公開手配に踏み切った。http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/jiken/jikenbo/azabu3/azabu3.htm

 この事件を検証するにあたって「一・関東連合とは」「二・事件の動機」の二点に絞ってみる。

 一から検証してみたい。関東連合=半グレと報じられる事が多いが、「半グレ」の定義が出来ていないまま一括りに総称している点が、僕個人は常に気になっている。半グレとはいったい何なのか。強引に解釈すれば「ヤクザでもない一般人でもない不良集団」とでもなるのだろうが、関東連合に関しては「半グレ」というものではなく「全グレ」と言っていいだろう。

 もう少し踏み込んでみる。1990年代初頭に復活した関東連合とは、東京の渋谷・六本木を中心を活動拠点とした、独特の不良集団で、暴走族と愚連隊の中間をイメージして頂ければ分かりやすいかと思う。「半グレ」で片づけてしまうと、そこで思考停止に陥ってしまう。すると「関東連合は謎の集団」のような印象で終わってしまい、彼らの素顔が見えてこない。「暴走族のOBの集団」と思って頂ければそこが入口である。

 単なる「半グレ」ではない事は、関東連合の中核にいたりその周辺にいた人間たちの口からよく出る言葉ではある。「アレは半グレ何てものじゃないよ」と。以前、関東連合と抗争をした元組員は「ヤクザと喧嘩する集団ですからね。ちょっと考えられないです」と言う。

 その凶暴性もさることながら、「体育会系のビジネス集団」の顔も持っている。上下関係に厳しく、非常に用心深い。携帯電話の番号を頻繁に変えたり、メディアの取材にはなかなか応じないといった防御線を張る事も特徴的である。

 その人脈は暴力団だけに収まらず、芸能界、ギャル業界、AV業界、ファッション業界、格闘技業界

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