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国内で最初の「準暴力団」裁判「六本木フラワー事件判決」の行方

久田将義 TABLO編集長

 東京都港区六本木のロアビル2階のクラブ「フラワー」で起きた殺人事件(正確には傷害致死)で起訴された9人のうち、まず2人に判決が出た。実刑13年(求刑15年)である。

 元関東連合幹部に話を聞いてみると、「傷害致死で13年は重いですね……」という答えが返ってきた。「ただ、あいつら(今回判決が出た2人)は見立真一容疑者の下の人間なので厳密には関東連合と言えるかどうか」という事も言っていた。
 その辺りの解釈が難しく、それは拙著『関東連合』(ちくま新書)でも何度か説明を試みたのだが、人によっては「あいつは関東連合ではない」またある人は「彼が関東連合を作った」「いや。作ったのは別の人間だ」等と主張するのだが、それは拙著で説明した通り、暴力団の世界と違い、文献に残されている訳でも警察白書に載っている資料もないので人によって解釈が変わってきてしまう。「不良(ヤクザ)」と「不良少年(暴走族・ギャング等)」の違いは「そこ」だとも思う。
 さて、一時期世間を騒がした関東連合・怒羅権もこの判決を見守っているかのように一見、静かである。とは言え、彼らは国から(正確には警察庁から)「準暴力団」と規定された事により、当局による締め付けはかなり厳しくなると思う。
 組織犯罪策対策課の刑事に話を聞くと、「暴力団の

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