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臨時休校から1カ月半、学校は今

ずっと変わらなかった「当たり前」が変わっていく好機に

住田昌治 横浜市立日枝小学校校長

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために臨時休校が始まって1カ月半が過ぎました。当初は「3月2日から春休みまで」と首相の要請で始まった臨時休校、横浜では独自の判断で3月3日から13日までと期間を区切っていましたが、結果的には春休みまで延長になりました。

 まさか全国一斉に、しかもあまりにも急に休校の要請が出され、学校現場は完全に振り回され、対応が指示待ちで後手後手になっていました。その間に行われた卒業式や修了式も、文部科学省や教育委員会からの通知に沿った形で行われました。

再開後の教育課程の再編成は

たのしい小学校生活がはじまるはずだったのに

 4月、新学期は心機一転、明るい気持ちで迎えようと思っていたのですが、入学式、始業式はできるだけ「三密」が重ならないように配慮しながら短時間で簡素化して行ったものの、すでに4月8日から20日まで休校が延長されることになっていました。そこで、休校中の分散登校日を計画し、21日からの再開に向けて準備をしていましたが、横浜市から出された「緊急事態宣言の発令に伴う市立学校における一斉臨時休業」の通知によって、さらに5月6日までの休校が決まりました。次々と延長される臨時休校、本当に5月7日から学校再開できるのでしょうか。

 そして、4月13日からは、職場での感染拡大防止のために、横浜市からの「臨時休業中の教職員の自宅勤務」の通知によって、「学校長が必要と判断した場合は、職務命令によって自宅勤務させることができる」ようになりました。

 小学校・特別支援学校は7割が自宅勤務に、中学校・高等学校は8割が自宅勤務にと、さらなる対応が求められています。しかし、小学校では、1年生から4年生、特別支援学級の緊急受け入れと校庭開放(全学年 日程と時間を学年ごとに指定)を実施しているため、学校の実情に応じて対応しています。

 まずは、子どもたちと職員の命と安全を第一に考えていかなければなりません。とは言え、休校が続くと子どもの学習面や生活面で大きな弊害が生まれていないかと不安なります。また、これだけ授業日数が少なくなると、学校再開後の教育課程の再編成をどのように行っていくのかも大きな課題になってきています。

子どもたちは大人よりも我慢を強いられている

 学校の主人公である子どもたちは、どうすればいいのでしょう。学校に行きたいのに行けない日々が続いているのです。首相の全国一斉休校の要請によって真っ先に外出しないように自粛を強いられました。大人よりも長い期間、我慢を

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