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節電を楽しむのも悪くない

鈴木崇弘

鈴木崇弘 城西国際大学客員教授(政治学)

 梅雨の合間、猛烈に暑い日が続いている。今年は、震災による原発の影響で、真夏の電力不足が懸念されているわけだが、家庭、職場や公共の場での消灯や節電、企業等による生産や活動の修正や変更で、大震災以降、計画停電は別として、電力需給の問題から生じる停電は起きてきていない。これは、震災という問題自体もあるが、日本国民のまじめさや意識の高さの発露でもあろう。

 また、筆者自身もそうであるが、日本国民の多くが、「いままで何であんなに無駄に電気を使っていたのか」、「あんなに使わずとも、日本社会は問題ない、困ることもない」と思い、感じたのではないだろうか。そうなのだ。これまでの私たち日本人のライフスタイルが実は間違っていたんじゃないか、この数カ月は、そんなことを私たちに感じされてくれる、実は有意義な時間だったのではないだろうか?

 最近、デパートやさまざまなショップにいくと、いかに普段の生活をできれだけ涼しく、電力をつかわないでできるだけ快適に、日中や夜間も、屋内でも屋外でも過ごしたり、活動できるための多くのグッズが販売されはじめている。省エネで停電にも対応できる家電製品、涼しさを提供できる寝具や服装、ポータブルな扇風機や冷却グッズ、長時間冷たい飲み物を提供できるグッズ、冷却のためのスプレーやペーパータオルなどの化粧用品などなど、数え上げたら数限りない。「へーっ、こんなものもあるんだ」という感じ。見るだけでも、楽しめ、涼しさを想像できる。

 さまざまにアイデアをひねり出し考えれば、

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