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アフガニスタンの仏教遺跡を救え!

高橋和夫

高橋和夫 放送大学教養学部教授(国際政治)

 2014年末までに、アメリカ軍を主力とする北大西洋条約機構諸国の軍隊がアフガニスタンから撤退する予定である。アフガニスタンは、どうなるのか。現在のカルザイ政権は、外国の軍隊の支援なしに、生き延びられるのか。国際社会は、いつまで、現体制への経済的な支援を続けるのか。アフガニスタン経済の自立の道はあるのか。山国のアフガニスタンらしく、多くの問題が山積している。

 そうした中での明るい話題は、アフガニスタンの地下資源である。レアアース、銀、銅などの鉱床がこの国に存在する。首都カブールの南へ30キロメートルにあるアイナクで豊かな銅鉱床が発見されている。最近になって中国資本が投資を始めた。良質の銅鉱床で1000億ドルの価値があると推定されている。2007年に中国企業が30億ドルで、30年の開発権を入手した。アフガニスタンで最大の投資である。

 しかし、この投資は大きな議論を引き起こしている。というのは、

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