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「TPP、医療への影響懸念」 堤未果×白井聡

朝日新聞 関西スクエア 中之島クロストーク

堤未果×白井聡

 政治学者の白井聡さんがホスト役を務める対談・対論イベント「第6回 関西スクエア 中之島クロストーク」(朝日新聞社主催)が2月10日、大阪市北区の中之島フェスティバルタワーであった。ゲストにジャーナリストの堤未果さんを迎え、環太平洋経済連携協定(TPP)や米大統領選、日米関係などについて語り合った。

国家の枠組み形骸化

 TPPについて「自由貿易のさらなる促進が建前だが」と話を振った白井さんに対し、堤さんは「一番の問題は自国を守る様々な制度が非関税障壁とみなされて撤廃されること」と強調した。

ゲストの堤未果さん(左)とホスト役の白井聡さん=10日午後、大阪市北区ゲストの堤未果さん(左)と白井聡さん=2016年2月10日、大阪市北区
 白井さんも「何でもかんでも非関税障壁と言える。言語もそう。極端な話をすれば、日本語で会話するこの対談イベントも、日本語で書かれた新聞も、外国のメディア資本が『けしからん』と言い出したら対抗できないのでは」と同調した。

 堤さんは「TPPの最大のターゲットは国家という枠組みを形骸化させること。国民の安全を守るための環境や食の規制も、投資家から見れば商売の邪魔になる」と説明した。

 なかでも堤さんは医療への影響を最も懸念する。

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