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木内みどりさんが急死された

[164]筑紫哲也邸、下関・安倍晋三事務所、死刑廃止全国合宿in沖縄……

金平茂紀 TBS報道局記者、キャスター、ディレクター

11月12日(火) 午前中、局で「報道特集」の定例会議。大学入学共通テストと「桜を見る会」ネタの両にらみ。

 映画『ひとよ』で、配給のところのエンドロールに旧「筑紫哲也NEWS23」時代のADさんだったMの名前があって、何だか嬉しくなって本人に電話をした。イオンエンターテイメントは映画『新聞記者』にも出資していた。

 15時半から毎年恒例の筑紫邸の集い。命日に近い日に旧『筑紫哲也NEWS23』の元スタッフたちが三々五々集まって焼香する。僕が行った時刻には12人が来ていた。一番よかったのはMさんが娘さんを連れてきていたこと。直接顔をあわせたのは初めて。おとなしい聞き分けのいい娘さんだった。筑紫さんが逝ってからもう11年。その後のスタッフたちもそれぞれに運命を乗り越えてここまで来た。ちょっと大袈裟か。

筑紫哲也さん 東京・赤坂のTBSで=1999年「筑紫哲也NEWS23」時代の筑紫哲也さん=1999年

 僕は早々と辞去し、局で毎日新聞のコラム原稿を書く。テーマは皇室報道をめぐって。夜6時前から、筑紫さんへの献杯をいいことに、旧スタッフ4人と痛飲。それぞれ皆、歳をとったなあ。気を許せる相手なので、あまりに飲み過ぎて、その後に新宿のエスパに行った頃には記憶をなくしていた。さらにもう1軒徘徊していた。そのあたりはほとんど記憶がない。何やってんだか。「いい加減にしろ」という誰かの声が聞こえてくる。

11月13日(水) アルコールを抜くために、這うようにして、朝、プールへ行き泳ぐ。からだが重く、いつもの半分でギブアップ。

 「桜を見る会」の情報収集。各界の功労者を招待というが、いまや文化庁やスポーツ庁などは出る幕がなく、官邸でほとんど決めてしまっているのだという。芸能人枠については皆、口がかたい。今週の特集は「桜を見る会」でやることになった。

 夕方から早稲田のマスター・コースの経過発表会。関わっている教え子たちが多かったので、全員分聴いた。みんなそれぞれ頑張っている。

安倍晋三事務所「敷地から出ていけ」

11月14日(木) 朝7時20分発の羽田発便で山口宇部空港へ。眠い。安倍首相の地元取材。急遽決まったので、もろもろの予定をキャンセル。なかでもお昼に予定されていた七つ森書館オーナー・中里英章さんを偲ぶ会には参加したかったなあ。何だか人としての基本を踏みにじっているのではないか、自分は。

 下関は僕らにとっては逆風が吹きまくっていた。Kディレクターや一足先にきのう山口入りしていたTディレクターらと連絡を密にしながら、自民党の県議や後援会関係者らを夜まで取材して回った。だが自民党員といっても、安倍晋三議員に対する気持ちは予想以上にバラツキがあった。地元では林芳正参議院議員に対する信頼が厚かったりする。これ以上は詳述できないが、こちらの取材意図を伝えると、最終的にはきちんと対応してくれた人もいた。

 最もアゲインストだったのは、地元下関駅近くにある安倍晋三事務所だった。何しろ

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