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「日本はどうやって原発を選んだのか」との問いに立ち尽くした

中村多美子

中村多美子 弁護士(家族法、「科学と法」)

3月17日、以前から計画していた海外調査のため、成田から欧州に向かった。成田空港は、出国しようとする外国人であふれ、床に敷物を敷いて搭乗を待つ人々が大勢いた。搭乗予定だった航空機(日本の航空会社ではない)は、予定のフライトがキャンセルされ、代わりに政府手配による救援機として取り扱われていた。そのため欧州ではなく、予定外にアジアの某国で降ろされた。日本人の姿のほとんどなかった機内の雰囲気は、とにかく「日本」から脱出できてほっとした、というところだった。

 日本を出ると、震災の情報は外国語でしか入ってこなくなった。

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