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核兵器廃絶へのもう一つの道

寺岡伸章

寺岡伸章 寺岡伸章(日本原子力研究開発機構核物質管理科学技術推進部技術主席)

日本は核兵器の被爆国として核兵器の廃絶を訴える権利がありながら、戦後長い間それを実現するため世界をリードすることができなかった。日本から核廃絶に向け戦略や具体的シナリオが提示されたとは言えなかった。米ソ冷戦の終結は核兵器の削減にはつながったものの、廃絶という目標にはほど遠い結果に終わった。

 2009年4月5日、オバマ米国大統領のプラハでの「核兵器のない世界」をめざすという演説は今度こそ核兵器を廃絶できるのではないかと日本人のみならず世界中の人々を熱狂させた。

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