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サイエンス映像学会 第5回大会「防災と長寿――リスク社会をどう生き抜くのか」 3月27、28日

 科学を映像化して人をつなぐサイエンス映像学会(養老孟司会長)の第5回大会「防災と長寿――リスク社会をどう生き抜くのか」が、3月27日と28日の2日間、東京・青山の青山学院大学で開かれます。WEBRONZAはメディアパートナーとして支援しています。入場は無料。ふるってご参加ください。大会事務局からのメッセージを以下に紹介します。

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津波で壊滅的な被害を受けた福島県浪江町。防護服を着ての捜索が続けられた=2011年4月(朝日新聞社撮影)

 東日本大震災の発生から丸1年を踏まえ、今回の統一テーマを「防災」「長寿」としました。2つのシンポジウムと、「津波のメカニズムを探る」「放射性物質の大気拡散シミュレーションと可視化」など最新のサイエンス映像を用いた興味深い研究発表が多く予定されています。また、本学会が中心になって開発した小・中学生向けの防災学習教材「防災マルチプル電子図鑑」の制作発表も併せて行います。

 サイエンス映像学会は映像を通じて自然や科学の世界を理解するとともに、アーカイブ化できた貴重な映像を大人だけでなく、広く子どもたちの教育にも役立てていくことを目的としています。科学者だけではなくテレビプロデューサー・ディレクター、映像クリエーター、小・中・高・大学の教師、そして若い学生たちによる共同活動によって、サイエンス映像のパブリックドメイン化を進め、広く一般市民にも参加を呼びかけています。

シンポジウム1

「復興の未来イメージをシミュレーションする~東日本大震災から1年がすぎて」

(3月27日午後1時55分~午後3時25分)

 大震災の被災地で復旧・復興の作業が続けられ、多くのプロジェクトが興されています。しかしながら、瓦礫の処分をはじめ、住宅の再建、産業の復興などが1年を過ぎた今も遅々として進んでいないことが、日々の報道でもデータを示して伝えられています。さまざまな支援や支援活動を一過性のものに終わらせず、真の復興に繋げるとともに3・11から得た教訓を次世代に伝えるにはどうすればいいのでしょうか。

被災地の後方支援拠点の首長として尽力している本田敏秋・遠野市長、民間企業の立場から支援にあたる富士ゼロックスの樋口邦史・復興推進室室長防災の専門家として地震発生直後から被災地に入り支援活動を続ける(独)防災科学技術研究所の長坂俊成・主任研究員の3人を招き、それぞれの立場から現状や課題を語っていただきます。

シンポ後半では、復興に向けて重要な役割を果たすものとして「教育」に注目し、復興教育(復興のための教育)の必要性や方法について討論していきます。復旧・復興のようすを定点観測した映像なども上映します。モデレーター(進行)は、徳山喜雄・朝日新聞社ジャーナリスト学校主任研究員。

シンポジウム2

「科学が迫る長寿の秘訣~高齢者の安心安全な暮らしとは」

(3月28日午後1時30分~午後3時)

 長寿でいつまでも元気で働いたり活動したりしたいというのは、誰しもが願うことです。これらを見事にやり遂げる、105歳の昇地三郎さんと97歳の笹本恒子さんをお招きし、その秘訣を大いに語ってもらいます。お二人とも現役でいまもバリバリと働いています。

昇地さんは1906年8月16日生まれ。九州大学医学部で精神医学を学びました。29歳で結婚しましたが、長男と二男がともに脳性小児麻痺になり、自費で養護学校「しいのみ学園」をつくり、生涯にわたり障害児教育につくしました。2005年の数え100歳の時から世界一周講演旅行をはじめ、毎年続けています。

笹本さんは1914年9月1日生まれ。戦前の40年に内閣情報局の外郭団体、財団法人・写真協会に入り、第1号の女性報道写真家になり、活躍しました。日独伊三国同盟の婦人祝賀会や皇紀2600年の式典などを撮影した写真は、日本の対外宣伝として世界に配信されました。歴史の生き証人のような女性ですが、いまも現役写真家で、昨年はニューヨークに出張し、米国で働く日本人女性を撮影しました。

お二人が歩む素晴らしい人生と共に、慶應大学医学部の河瀬斌・名誉教授が高齢者の安心安全な暮らしについてコメントします。モデレーターは、林勝彦・元NHKスペシャル「驚異の小宇宙『人体』」プロデューサー。

<サイエンス映像学会第5回大会>

日程:3月27日(火)・28日(水)

会場:青山学院大学 青山キャンパス・総研ビル

   東京都渋谷区渋谷4丁目4―25

申し込み・問い合わせ・大会の詳細:

学会ウェブサイト(http://gm.svsnet.jp)から

(会員以外の方も無料で聴講できます)