メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

北朝鮮問題は他人事ではない:日本のガラパゴス化に歯止めを

佐藤匠徳

佐藤匠徳 生命科学者、ERATO佐藤ライブ予測制御プロジェクト研究総括

北朝鮮は今月13日午前中に長距離ロケットで人工衛星「光明星3号」を打ち上げたが、失敗に終わった。北朝鮮は世界の中で孤立し、韓国、米国、日本をはじめとする世界諸国より、さまざまな角度から制裁を受け続けている。

 日本は今のところ、世界諸国と同調しているかのように見えるが、それは錯覚だと筆者は考える。すでに、世界全体の中での日本の孤立化、さらにはガラパゴス化が潜行している。「ガラパゴス化」とは日本で生まれたビジネス用語のひとつで、孤立した環境(日本市場)で「最適化」が著しく進行すると、エリア外との互換性を失い孤立して取り残されるだけでなく、外部(外国)から適応性(汎用性)と生存能力(低価格)が高い外来種が導入されると最終的に淘汰される危険があるという、進化論におけるガラパゴス諸島の生態系になぞらえた警句である(Wikipedia より抜粋)。これにすぐさま歯止めをかけないと、日本は危うい。北朝鮮の打ち上げ失敗を見て、筆者がまず感じたのはこのことである。

 そこで、先ずは、筆者の考える「日本国のガラパゴス化のサイン」を列挙する。

・・・ログインして読む
(残り:約1586文字/本文:約2052文字)