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安全・安心をどう確保? 放射能基準がない“みどりの素材”

米山正寛 ナチュラリスト

どんぐり、まつぼっくり、落ち葉、小枝……。こうした“みどりの素材”は、身近な公園や森を歩けば手軽に拾える。少し集めたら、それを飾ったり、ちょっとした小物を作ったり、いろんなクラフト体験の材料としても使うことができる。

 秋も深まり、子どもたちが通う幼稚園や保育園、小学校などにおいて、遊びや授業の中で、こうした素材を使う機会が増える頃だ。各地にある自然の家、県民の森といった自然体験型の施設でも、秋の森で木の実を探したり木工教室でおもちゃを作ったりするプログラムが、盛んに開催されている。

 けれども、2年半前の福島第一原子力発電所の事故以降、福島県内では、“みどりの素材”を集め、そして使うことが難しくなった。広範囲に降った放射性物質の影響で、公園や森の“みどりの素材”が汚染されてしまい、子どもたちが身近な自然にふれる際に、安全・安心をきちんと保証できない状態のままなのだ。

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