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米国のドキュメンタリー番組が描く気候変動と社会

「危険な時代に生きる(Years of Living Dangerously)」

江守正多 国立環境研究所 地球環境研究センター副センター長

 NHK BS1深夜24時からの「BS世界のドキュメンタリー」で、3月2日から「危険な時代に生きる」というアメリカのドキュメンタリー番組が放送される。原題は”Years of Living Dangerously”。CBS系のテレビネットワークShowtimeが制作したもので、昨年4月に公開され、エミー賞を受賞している。

 内容は、ハリソン・フォードやアーノルド・シュワルツェネッガーといった著名人が、世界中で起こる気候変動の影響と、そこに関わる人々をレポートするものだ。こう聞くと、一部の人たちからは、「いつぞやのアル・ゴアの映画よろしく、またぞろリベラルの連中が気候変動の危機を煽る映像を作ったか」という反応が返ってくるだろう。そういった評価がまったく当たっていないわけではないが、このドキュメンタリーの作りはもう少し深い。

国連気候サミットを前に約30万人がデモ行進で温暖化防止を訴えた=2014年9月21日、ニューヨーク、小林哲撮影 国連気候サミットを前に約30万人がデモ行進で温暖化防止を訴えた=2014年9月21日、ニューヨーク、小林哲撮影

 実は、第1回がYouTubeでプレミア公開されており、無料で視聴できる。

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