小此木潔
2010年08月02日
電気自動車が究極のエコカーであるかのごとくみなすのは、やめたほうがいい。それは幻想である。もちろん、走行中に温室効果ガスをいっさい出さないという電気自動車の良さはある。それを認めた上で、その限界をもきちんと知ることで、究極のエコカー時代への道を切り開くことができる、と私は考える。
電気自動車の出力や走行距離がハイブリッド車などに比べて見劣りするのは仕方ないとして、私が問題にしたいのは「電気自動車に充電する肝心の電気はどうやって発電するのか」ということだ。その電気が火力発電でまかなわれる限り、その車は化石燃料を燃やして走っているのと同じことだ。
せいぜい、個々の車がガソリンを燃やして走るよりも、最新鋭の火力発電の方がエネルギー効率は良く、その分だけ、ちょっぴりエコである、という程度のことではないだろうか。
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