乗務員より先に消防が運輸司令所に連絡したのは想定外?
2017年09月15日
沿線火災が発生した場合、鉄道事業者はどう対応するのだろうか。複数の鉄道事業者に「1.沿線火災が発生した場合の対応」、「2.現時点、マニュアルを見直す予定は」の2点を尋ねてみた。
○京王電鉄
1.具体的には、乗務員(運転士・車掌)は発見した場合、指令所へ連絡し、その後、駅掛員(かかりいん)や警察・消防と連携して対応する。そして、安全が確認できた時点で運転を再開する。
2.現時点ではマニュアルを見直す予定はない。
○京阪電気鉄道
1.運転士が線路付近で発見した場合は、その状況を指令所に報告したあと、状況により沿線火災の現場を注意して運転する。運転に支障があると判断した場合は、運転を一時中止するなど適宜の処置をとる。
2.ない。
○東京急行電鉄
1.状況によって対応方が変わるので、一概には申し上げられないが、基本的には火災発生現場から離れ、安全な運行が継続できないようであれば、その場で停止をする。
2.未定。
○東京メトロ
1.火災の規模や状況によって対処方法も変わってくるが、基本的な対処方法は以下のとおり。
・事故が発生したときは、状況を指令所まで報告し、可能な限り次駅まで運転を継続する。
・次駅まで走行不可と判断した場合は、運転を見合わせるとともに、関係各所への通報を行なう。
なお、必要に応じて避難誘導なども行なう。
2.今のところ見直しの予定はない。
○東武鉄道
1.火災を発見した乗務員は、駅長や運転指令などに連絡のうえ、状況に応じて対応する。
2.現在のところ変更の予定はない。
○ひたちなか海浜鉄道
1.弊社の場合、ほぼ全線平面で、大きな橋梁、高架、トンネルなどがないため、沿線火災に関するマニュアルが明文化されていないが、火災を検知した場合、運行を停止する措置を取る。
2.今回のようなケース(非常ボタンで停止して、延焼)は、想定外なので、これを機に、対策を検討したいと思う。
なお、小田急電鉄については後述する。
小田急線の沿線火災が発生した16時台は、上下線合わせて約40本の列車が運転されている。小田急電鉄ホームページの新宿駅、代々木上原駅の時刻表を見ると、火災発生時、少なくとも下り1本、上り2本が現場を通ったものと考えられる(上り2本のうち、1本は飛び火された列車)。
当該列車の運転士は、
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