久田将義
2011年09月29日
確かにレベルは以前より上がった。トップリーグにはNZやオーストラリア、トンガから一流選手が来日してプレイしている。彼らの影響は小さくない。日本代表の実力は向上したと思う。しかしそれは「オールブラックスに140点取られたのが80点で済んだ」程度のレベルアップである。
サッカーと比較されるがサッカーもJリーグ発足からジーコやエムボマ等超一流選手が来日し、そのプレイは日本人選手に多大な影響を与えたはずだ。そして当時、ヨーロッパの一流チームで活躍する選手はいなかったものの現在は多数プレイしている。翻ってラグビーはどうか。日本人スーパースタ―、大畑大介や村田亘すらヨーロッパでは通用しなかった(これは僕にとってもショックだった)。
因みにサッカーは体格のハンディをパスや戦術でかわす事ができるスポーツ。ラグビーはタックル、アタック、スクラム、モール等コンタクトを前提としたスポーツで必ず相手と「激突」しなければならない。「格闘技」と称される所以。比較の対象になり得ない。相撲がむしろラグビーと似ている。体重別なしの格闘技。ぶつかりあい。現在、横綱、大関は日本人が少ない理由である。元も子もない事を言えば陸上100メートル走でアジア人が入賞しないのにも通底すると思う。その体格のハンディを克服する為の日本のスクラムの上手さ、パス回し、チェンジオブペースが研究されてしまった。
順位のカラクリも指摘しておきたい。競っていると言われていたトンガはヨーロッパのトップレベルで活躍している選手もいる。海外組がいない時に対戦して順位をあげたのであって日本の実力は20位程度だろう。
今回に限らず球際が日本は弱かった。タックルされてからの
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