ネットショップ隆盛のなか、東京・六本木に最大規模の旗艦店をオープン
2016年10月03日
最近ファッションがつまらない。そんなふうにつぶやく大人が周りに少なくない。かく言う自分もそのクチである。「ファッションではなく、スタイルを作っている」と言ったのは、かのココ・シャネルであるが、人生半ばを過ぎたら、やはり着るものには流行=ファッションだけではなくスタイルを閉じ込めたいと思う。
しかし巷には「トレンド」という免罪符を振りかざした、似たようなアイテムばかりが並び、店に入ればその「トレンド」という枠に嵌めこむようなアドバイスばかりされる。服のコーディネート紹介はどの雑誌にもあふれているが、似たり寄ったりの「広告対応」か、無難な「通勤ファッション」に始終しているようでは、ファッションの美学を感じることは難しいし、高揚することだってできない。
そう、ファッションにおいて必要なのは高揚である。しかしながら、かつてその高揚を追いかけ続けた世代を満足させることを店舗という供給側ができなくなってきているのが現状である。
もはやファッションに高揚はないのか。
そんな状況の中、賭けともいえるショップが9月22日にオープンした。ユナイテッドアローズ六本木ヒルズ店だ。2フロア総面積は427坪という最大規模の旗艦店。ZOZOタウンに代表されるような、ファッションをネットショップで買うことがもはや当たり前になっている今、巨大面積の店舗をオープンさせるのは大きな冒険といえるだろう。
この店舗をアローズの矜持と感じたのは、その商品構成と店舗デザインである。まずはエントランスフロアにあるレディス。入るとすぐに
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