52年ぶりのメダル獲得なるか、就任会見に見えたポイチ流の目配り
2017年11月09日
「このたび、2020東京オリンピックサッカー男子日本代表監督に就任させて頂く森保です」
「就任させて頂く」といった言葉の選び方に、3度の優勝を果たし、Jリーグで4クラブしか果たせなかったリーグ連覇も遂げた実績、自信やカリスマが漂うことはない。
所信表明にあたる冒頭のコメントだけでも、全面に出る強いリーダーシップ、人心掌握とは全く異なる、いわば「ポイチ流」がよく分かる。「就任させて頂く」の後も、彼のマネージメントの一端を表す言葉が随所に散りばめられた。広島、仙台、新潟、また代表でもU―20W杯で多くのコーチを務めてきただけに、自身の主張よりも先ず全体を見極めようとするのだ。
「これから私と共に戦ってくれる選手たちは・・・」
共に戦ってくれる、と、選手側に接近する表現も、ほかの指導者ならばあまり口にしないのではないか。
「選手たちは多くの指導者や関係者が育ててきた選手。彼らに関わる全ての皆さんの努力が花咲くように、そして選手がさらに伸びるような仕事をしたいと思っております」
質疑応答に入る前のわずか3分足らずで、監督は選手、彼らを小さい頃から育てた指導者、現指導者、その回りにいる関係者、協会のスタッフ、全てを東京に向かって巻き込む発言をした。気配り、目配りの行き届いた所信表明は、49歳の流儀の象徴だ。
この日、同じJFAハウス内で「ドーハの悲劇」を共に経験した代表選手たちも出席するJリーグのOB会が行われていた。開催を知った監督は
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